急に売れ始めるにはワケがある
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1)より
- なんらかの感染現象において、すべてが一気に変化する劇的な瞬間を、本書ではティッピング・ポイントと呼んでいる。
- 感染とは、あらゆる種類の事象に備わっている予期せぬ特性のことである。
- 伝染病の第二の原理:小さな変化がなんらかのかたちで大きな結果をもたらすこと。
- 感染とは、その根本のところでは、この変換のプロセスにほかならない。一つのアイディアなり態度なり製品なりを一気に広めようと思うとき、受け手である聴衆や消費者を、ある小さな、しかし重要な点で変えようとしているのだ。相手を感染させ、こちらの感染病へとかき集め、敵対から受容へと改宗させようとしているのだ。それは特殊な人々を通じて、とほうもない個人的つながりを持っている人を通じてなされる。それが少数者の法則だ。それは、人の心に粘りつき、行動を誘発するべく、情報の中身に手を加え、メッセージを記憶に残りやすいように変えることによってなされる。それが粘りの要素だ。また、背景の小さな変化が爆発的な伝染になる。
- 感染的な運動を生み出すには、まず最初に小さな運動体をたくさんつくらなければならない。
原則1 少数者の原則
- いかに社交的な、いかに活動的か、いかに知識があるか、いかに仲間うちで影響力があるか。
- 高度に専門化された世界に属するアイディアや情報を、一般のわたしたちにも理解できるような言葉に翻訳してくれる。ある発想がメイブンやコネクターやセールスマンの手にかかると感染的になるのは、このようにして余分な細部を削ぎ落とし、他の部分を強化することによって、メッセージそれ自体により深い意味が出てくるからなのだ。もし、感染をスタートさせたいのなら、こういった方向でメイブンやコネクターやセールスマンを利用すべきであり、イノベーターからのメッセージをわたしたち一般人にも理解できるようなものに翻訳してくれる、手段なり人物なりを探し出さなければならない。
- イノベーターから受け取った文化的合図-主流派の人たちにも見えていたかもしれないが、意味をくみ取れなかった合図-を均し、とぎすまし、より首尾一貫した形式に同化した。
コネクター
- わたしたちは自分で思っている以上にこの種の人間を頼りにして生きている。世界を束ねる特殊な才能を持っているような人々を、媒介者(コネクター)と呼ぶ。
- どんな人の人生岐路にも、友人や知人を作る並外れたコツを体得している一握りの人がそこかしこに散りばめられているということ。
- その多種多様な世界を融通無碍に行き来する能力は、その個性にもともと備わっている要素と、好奇心や自信、社交性、そしてエネルギーなどの複合的要素の関数なのである。
- 知り合いがたくさんいればいるほど、あなたの社会的力も強いということを意味する。弱い絆の達人。
- わたしたちは、自分の属していない世界に通じ、新しい機会を得ようとするとき、コネクターの力を借りるのである。
通人(メイブン)
- どうすれば良い買い物ができるかがわかったら、それを他人に教えたがっている。
- メイブンとは他人の問題を解決することによって、自分の問題-自分の感情的必要性-を解決している人
- 口コミによる伝染を始動させるための知識と社交的技術が備わっている。
セールスマン
- メイブンはデータバンク、コネクターは社会的にかわの役割、セールスマンはそれを説得する技術を持つ。
原則2 粘りの要素
- 記憶に粘りつく。
- 余白の部分で提示方法にちょっとした工夫を加える(セサミストリートとブルーズ・クルーズの内容は本質的に変わっているわけではないが、マペットを立てたり、エピソードを何度も繰り返してみたりということが異なる)。
- 正しい状況に置けば、誰もがうなずかざるをえないような、単純な情報の引き立て方がある。
原則3 背景の力
- 環境の条件や特殊性に左右される。微妙で予測しがたい要素も、わたしたちの行動に作用する。
- 感染はそれが起こる時と場所の条件と状態に敏感に反応する。
- 感染現象は直接的な環境の些細な要素に手を加えることによって、それを反転させ、一気に傾かせることができる(「割れた窓」理論)。
150の法則
小規模で件密なグループには、あるメッセージなり発想なりが持つ潜在的な感染力を強化する力がある。
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)
- 作者: マルコム・グラッドウェル,Malcolm Gladwell,高橋啓
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2007/06/23
- メディア: 文庫
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