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「IEハックなんて全部捨てちまえ!」英語圏の反応をまとめてみました。

IEハックなんて全部捨てちまえ!に対する意見は結構まちまちで、僕も色々と勉強させてもらいました。では、元ネタの英語圏の反応はどうだったのでしょうか。それを簡単にまとめてみました。


現在の投票の結果


Trash All IE Hacks」で募集している投票の結果は、現在(2007年8月11日14時ごろ)で、

  • Yes、全部捨てちまえ!…1,488件(86%)
  • No、僕はIE6のバグフィックスをする時間があるよ…253件(15%)

となっています。そもそも、設問の仕方が悪いような気もしますが、それは横に置いておきます。


英語圏の元記事に対するコメント


日本語圏の意見はIEハックなんて全部捨てちまえ!の記事に対するコメント、SBMのコメント、TBなどをご覧になってください。では、英語のコメントから興味深いもの、日本語圏ではあまり見られなかったものだけを下記にまとめておきます。



  • あと2年も待てば、IE6もマイナーなブラウザになるんじゃない?
  • そろそろやるべきときだろうね。IE6にだけ、* { display: none;}を読み込ませるとか?
  • 同意はするけれど、政府やうちの従業員はIE6を強制的に使わされているから難しいだろうな。
  • 全てのページにこんな注意書きを出してしまうとか。
  • 会社や政府系のセクターは難しいだろうな。IT部門が何千台ものコンピュータを入れ替えるコストを考えると、彼らにはIE6を乗り換えるっていう選択肢はないんだから。
  • 「どんなブラウザでも動くこと」ネスケとかIE時代に言われてたことだよね。今も多くのブラウザがあって、その多くが後方互換モードで動くわけでしょ。IE7はIE6に比べてバグも改善されているわけだけど、IE7に対するハックもそのほとんどはIE6のバグに対するものでもあるよね。だから、ハックをそもそもそんなに使うべきではないと思うんだ。
  • ビジネスアプリケーションのかなりの数がIE6向けに作られているわけだから、それをアップグレードするコストを払わなければならないユーザは疑問に思うだろうな。今以上にVistaやMac、Linuxなんかが使われれば、IE6を除外することも考えてもいいとは思うけどね。
  • ここでコメントしている人の大部分がWebサイト制作会社の人間ではないし、クライアントの要求を分かっていないと思う。僕らがIE6を無視できるなんてあり得なくて、共存できるように技術力を向上させるべきだし、そのために余分な時間を使うことも仕方がない。コンディショナルコメントを使って、その上でクライアントに追加分の料金を請求すればいいじゃない。
  • 個人サイトならまだしもクライアントのサイトなら、お客さんの要望があったら仕方がないでしょ。(それにさ、クライアントのサイトがIE6に対応していないことで成果を上げられなかったらどうするの?)
  • IE6を「支持する」ことはないと思う。IE6支持者が選んだとしても選んでなかったとしても、IE6を使う人はいるんだから。僕らの仕事はクロスブラウザで使えるサイトを作れることであって、ほかのブラウザの乗り換えを促すことじゃないんだから。IE6のハックを捨てる代わりに、並外れたWebデザインを実践することも必要だと思う。CSS3や透過PNGなどの最先端ギリギリのテクノロジーを使って、多様なブラウザの限界まで挑戦する。その一方で、IE6の限界もきちんとクライアントには理解してもらう。これならIE6をハックする必要もないとは思うのだけど。
  • 僕らみたいにコンピュータを使っていない人たち、例えばあなたの母親とか叔父さんとかは、そもそもどうやってブラウザをアップグレードするのかを知らないと思うよ。彼らにはWindowsの再インストールも分からないだろうから、パソコンを買い換えるまで待つしかないんじゃないかな。
  • 僕が今まで作ってきた全部のサイトで、2年以上IEハックを使ってこなかったよ。そもそもこういったビジュアル重視のデザインこそ捨て去るべきなんじゃないのかな。
  • ハックを使わずとも、全てJavaScriptで置き換え可能だよ。
  • みんなが「IT部門がアップグレードされにくいのか?」と言っているけれど、IE7は2006年10月にリリースされたんだよ。ちゃんとしたIT政策があるところなら、2年から3年はアップグレードを待つと思う。2、3年も経てば、何千ものコンピュータが捨てられて新しいものに置き換えられると思うんだ。




興味深いのはクライアントサイドの話だけではなく、Webサイト閲覧者の立場、特に仕事でパソコンを使っている人たちがそもそも乗り換えが難しいんじゃないか、という意見が意外に多かったこと。確かに、家庭で使うパソコンと違い、かなりの制約があることかと思います。


個人的なまとめ


色んな意見を見てきた中で、僕なりのまとめを書いておきます。

  • 2年から3年以内にはIE6からIE7への乗り換えが行われるだろうから、今は移行期として我慢するべき。
  • JavaScriptやコーディング次第で、IEハックを使わずともちゃんとすることは可能。その技術力(?)を身に付けるべき。
  • クライアントにはIE6のことを理解してもらい、その費用を別途計上してもらうことも検討するべき。
  • IE6とその他のモダンブラウザでサイトの表現力に違いがあっても、問題ないかもしれない。

こんなところかなと思いました。皆さんの参考になれば。