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XOOPSのOSSとしての位置付けのちょっとした疑問

僕は、XOOPSユーザーの一人である。だからこそ、最近ちょっとXOOPSオープンソースソフトウェア内の位置付けを疑問を感じることがある。


XOOPSとは、こういうふうに説明されている。

XOOPS Cube公式サイト - Simple, Secure, Scalable
XOOPS Cube(ズープス キューブ)は、PHP言語を用いたコミュニティサイト構築用ソフトです。PHPおよびMySQLが利用可能なサーバであれば、約 5 分でインストールでき、直ちに当サイトのようなユーザ登録型コミュニティサイトを立ち上げることが可能です。

そう、僕もコミュニティサイト構築のために使ってきたし、今も自分の団体のホームページでXOOPSを利用させてもらっている。


ただ、最近になって、この「コミュニティサイト」というニュアンスに疑問を感じ始めた。そう、コミュニティといえば、今はSNSがあるのだ。SNSmixiの一人勝ちなのは言うまでもなく、ただそれに便乗してOpenPNEや官公庁さえも実証実験を行っているopen-gorottoも生まれてきている。


XOOPSをある程度のコミュニティーとして運営させるためには、それなりに個別のモジュールをちゃんと理解しないといけなくて、権限設定やデザイン、機能など1つのモジュールを作りこむだけでも結構時間がかかる。それに比べて、SNSは既にITリテラシーが高くない人でも知っているし、ほとんどのコミュニティー構築に必要な機能が一通り備わっている。モジュールを検討する時間をコミュニティーの運営や宣伝に時間をかけることができる。


一方、XOOPSは情報発信系のサイトでもよく使われている。例えば、FPN吉野川どっとねっとなど。この分野ではSNSはもちろん太刀打ちできないし、そういった使い方もできはしない。


ただ、XOOPSは極端にSEOが弱い。いくらコンテンツを作り込み、情報を発信しても、なかなか検索エンジンに引っ掛からない。それは、ページランクを上げてもだ。それは、情報発信系のサイトの致命的な弱点ではないか。有名なFPNさえも、RSSリーダーで読むことはあるが、検索エンジン経由で読むことはほとんどない。


こういった情報発信系でXOOPSと競合するのは、Movable TypeWordPressなどのブログツールだと思う。確かに、ブログツールは複数の筆者による情報発信にはそれほど向いているソフトとは思えないが、テンプレートタグやモジュールの設定、複数ブログツールを相互運用させることにより、それなりに情報発信系のサイトとしても運営できる。もちろん、SEO効果は抜群である。


では、XOOPSはどうするのだろうと思う。現在、僕が関わっているコミュニティー構築のWebサイトは、OpenPNEを採用する予定である。もう一件、情報発信系のサイトも携わっており、現在はXOOPSでの運用を提案しているが、正直WordPressに乗り換えようかどうか、非常に迷っている。XOOPSはコミュニティーの構築ではSNSと競合し、情報発信ではブログツールと競合しつつある。それらを凌駕するのか、それとも第三の道があるのか?