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NPOやソーシャルビジネスの創業・経営・マネジメント

僕らは誰に寄付をするのか - Kivaから思うこと -

今更ながらKivaについて取り上げてみます。完全に乗り遅れた感はありますが、少し違った観点からKivaの事例を考えてみます。

Kivaとは何か?


乗り遅れたとは言いましたが、やはりKivaについては簡単に説明しておきます。単純に言ってしまうと、途上国の起業家にお金を投資できるという仕組み。専門用語で言うと、マイクロファイナンスの一種ですね。

さて、Kivaについて説明するのはこれくらいにしておきます。既に説明しているブログも多いですので、下記にリンクを貼っておきます。


とにかく面白い事業の形です。この分野ではグラミン銀行がやはり有名ですが、アプローチの違いが目を引きます。先進国の投資家と途上国の起業家をネットで結ぶというのが何より斬新です。

寄付される人は誰なのか?


ただ、Kivaの斬新性は先ほど紹介したほかのブログでも取り上げられているので、少し違った観点からこの事例を掘り下げてみます。

僕はNPO業界に入る前は、企業で働いていた時期がありまして、その期間は1つだけNGOに寄付していました。それが、日本フォスター・プラン協会。直接的なきっかけは覚えていないのですが、ここが実施するプログラムの方法、毎月一定額を寄付することによって現地の子どもたちと手紙のやりとりができる、ということに惹かれたのは間違いありません。

当時(2004年くらい?)はこのやり方をしているのはこの日本フォスター・プラン協会だけだったような気がします。それからは徐々にこういったファンドレイジングの方法も増えてきて、今は国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンなども有名になっています。

さて、この2つのNGOとKivaに共通することは、どちらも支援者(もしくは投資者)である私たちが、その支援される対象者の顔が見えるということです。私たちが誰に寄付しているのかが分かるということです。そして、そのことが私たちの寄付のモチベーションにつながっています。

NPONGOの健全性を図るための指標の1つに事業費と管理費がどのような割合で使われているのか、ということがあります。これはNPOに寄付した際に、そのお金が単に団体の運営だけに使われずに、その事業や活動にちゃんと使われているのか、ということを調べるためのものに他なりません。

しかし、今はそれだけに留まらずに、寄付するという行為がちゃんと意義あるものになっているのか、ということを実証することがNPOにとっては重要になってきていると言えます。

みなさんのNPOは寄付を受けたら、その寄付者にちゃんとその意義を説明できるツールを用意しているでしょうか。寄付者は誰に寄付したのかが分かるような仕組み作りはできていますか。偉そうなことを言っておいてなんですが、私たちもまだまだそこまでは達していないのですが。。。(苦笑)