CMSについての論点をピックアップ
SOY CMS2の勉強会に参加したので、感想などを。といっても、SOY CMS2のことではなく、CMSを全体的に考えたいと思います。
以下、論点を雑多にピックアップ。
もう、WPでいいじゃん
アルファサードのjunnamaさんが「もう、MTでいいじゃん」と言ったのは1年半前。それから状況は変わり、あいかわらずたくさんのCMSがある中で、「もう、WPでいいじゃん」と思うわけです。
もちろんWordPressが無料であることは大きいし、英語圏で面白いプラグインが開発されたら、それが日本語訳されて、日本語で簡単に使えたり…そういうプラグインの豊富さもあると思います。
でも、WordPressを2.2あたり(たぶん)から使ってきた僕にとっては、もちろんそういうメリットもあるのだけど、管理画面のインターフェースとカスタマイズ性のほうが大きいかなと感じるのです。管理画面が使いやすければクライアントにもすすめやすいし、いろいろとカスタマイズできるのであれば開発者にとっても便利なわけですし。
ほかのCMSはCMS足るために、ほかのCMSからさまざまな機能を取り入れようとする。その結果、「なんかいろいろとできるらしいのだけど、どこから手をつければいいのかわからん」というようなCMSになっちゃうと思うのです(XOOPSやMODxなど)。
けれど、WPはあくまでブログであろうとするので、余分な機能はあまり目に付かないようになっています。WPユーザ待望だったマルチサイトですらwp-config.phpに手を加えないと管理画面にすら出てこないわけですから。
この設計思想を大事にしているからこそ、CMSのようにカスタマイズは自由にできるが、それはカスタマイズしたい人が選択することができる、カスタマイズしたくない人にはそのような「ややこしい・面倒くさい」印象を与えるパーツを見せずに、自分の作業に没頭させることができるのです。
小規模から中規模なのか、中規模から大規模なのか
でも、WPがすべてのCMSマーケットを確保したわけではなくて、よく使われているは小規模サイトから中規模サイトくらいでしょうね。WPは固定ページが管理しにくいので、多くのページを管理するのは結構しんどいのです。
そのため、中規模から大規模サイト向けのCMSマーケットはまだ明確な勝者が決まっていないという印象を受けます。
ただ、CMSというプロダクトが小規模から中規模、中規模から大規模という2つのマーケットセグメントしかないってどうなのよ、とも思ったりします。世の中のいろいろな商品やサービスはもっと細かくマーケットセグメントしますよね。
一方で、実はそもそもCMSにそれほど大きなマーケットはなく、ブログポータルやDreamweaverのテンプレート機能と競合しているかもしれないわけで、すでにマーケットは埋まっているのかもしれません。