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NPOやソーシャルビジネスの創業・経営・マネジメント

NPOがWebサイトを運営する上でまずやるべきこと

久々の投稿になってしまいました。何年間もNPOのWebサイトを作ったり、運営をお手伝いする中でようやく分かってきたことがあります。NPOがまずやるべきことはアクセス解析なのです。

せっかくのコンテンツが利用されない

NPOと一括りにしても大規模なものから小規模なものまであるので、一概にはいえないのですが、NPOによってはブログやWebサイトをうまく使い、さまざまな情報発信をしている事例が数多くあります。例えば、日本財団が運営するCANPANなどはその代表例でしょう。しかし、そのコンテンツがあまり利用されていないことがよくあります。それはなぜなのか。

その答えとして最近よく思うのが、アクセス解析の重要性がNPOであまり浸透していないこと、です。

ホームページの制作や運営のお手伝いをする際に、僕が最初に聞くことは、「アクセス解析をしていますか?」ということです。サイト全体や各ページのPVやUUが分からないとリニューアルも改善もへったくれもありません。Web業界にいる方なら分かっていただけると思います。そこで、そのNPOに自分たちのアクセス解析Google Analyticsなどを使って、まずは見てもらうわけですが、そのときの反応の多くが「えええ!そんなところまで分かっちゃうんですか!」という感じです(確かに僕も初めてみたときは感心しましたけど)。

なぜ、そんなことが起こるのか。

簡単なことです。サイトやブログは計画的に作った、そしてちゃんと運営もされている。しかし、チェックしていないんですね。Plan Do Checkでいうと、Checkのプロセスが欠けてしまっています。そのため、コンテンツが、「自分たちが発信したい情報」になっており、「閲覧者や将来的に顧客になりそうな人たちが望むコンテンツ」になっていないため、努力の割には反応が返ってこないということになってしまいます。

まずは現状を把握すること

NPOがまずやるべきことは、自分たちのサイトがどんな人たちに見られており、どんなところに関心があるのかを把握し、その上で改善策を作っていくということです。アクセス数が伸び悩んでいるからといって、「毎日写真を変えよう」や「スタッフで代わる代わる更新しよう」では解決策にならないのです。

NPOは企業や行政が持ちにくい有益なコンテンツを持っています。だからこそ、自分たちが持っているものとユーザが望むものをうまく一致させるというプロセスが不可欠なのです。