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NPOやソーシャルビジネスの創業・経営・マネジメント

Scaling your social venture

 ○第1章 スケーリングする準備はできているか

・セオリーオブチェンジがきちんとなっていること
・その活動の成果がなんらかの形で見える化でき、計測できたりすること(evidence of effectiveness)
・最低限capitalとcapabilityを評価すること
 それぞれの分野で欠乏していたままでスケーリングの準備をし始めると、非常にリスキー
 大部分がポジティブな答えであれば、スケーリングに進んでよい
 また、これらの答えはセオリーオブチェンジによって変わるので、次の章以降のことを考えること
 この質問項目もシートに入れておくべきかもね?
・ちゃんとお金を定期的に集めることができるビジネスモデルを持っているか
・ここまでがきちんとできていなければ、スケーリングにNoということも大事
 ソーシャルインパクトの証拠が出揃っていない
 スケーリングできるかもしれないが、あえてその地域に留まって意義ある事業をやることも大事
・スケーリングが可能だと判断すればやってみる 例 JUMP MATH


○第2章 スケーリング戦略をつくる流れ
1.自団体のcapitalを評価する
2.外的な環境の力やトレンドを評価(エコシステムマップ)
3.提携者やライバルを評価する
4.ソーシャルインパクトにどれくらいSCALERSが影響するのかを見積もる(SCALERSモデル)
 それぞれのcapabilityが高いほど、ソーシャルインパクトはなしやすい、そのため図では+になる
 SCALERSとソーシャルインパクトの関係性の強さはstarting resoursesに影響される
 だから、あるresoursesが弱い時は、それに対応するcapabilityを強化することで、ソーシャルインパクトが起こしやすくなる。しかし、resourseが強いときに、capabilityを上げようとしても成果はあがらん。これが天井効果。
5.スケーリング戦略をつくる
 主なものは、ブランチ、提携、普及
6.エコシステムの変化を促すために戦略を適用する
 このときに自分たちのエコシステムをきちんと理解した上でその変化を求める必要がある


○第10章 アセスメントシート
十分に情報を得ているマネジャーであれば答えられる
特定の課題のものにはフィットしていないので、自由に編集したり、拡張したりする

質問①
how well your organization is doing at the present time in scailing social impact
もうすでにやるべきことは全部やっていて、スケーリングするよりも、ほかの課題に取り組むべきかもしれないということもある
答えることで自団体がスケーリングする自信を与えてくれて、今後スケーリングをやっていくときのどれくらい進んだのかの基準値になるかもしれない
6つの質問のうち、平均がだいたい6以上であれば、少なくともほかの同じミッションを掲げる団体と比べてだが、この団体をスケーリングさせようとはあまりない
もし大したことがない団体と比べていたら、結果は違うかもしれないので、説明できる妥当性があるのかを試験できるのかが重要
→要はこれで得点が高ければ、スケーリングはほとんど終わっているようなものなので、やる必要はないということ

質問②
これらのスコアが高ければ高いほど、あるSCALERSの重要性が高まる
それぞれの質問がlabor-intensiveなどに関係していて、その重要性が高まるほど、staffiingが重要になるというロジック

*これはセオリーオブチェンジのことなので、第1章の1でやるのが正しい

質問③
あなたの現在のリソースの状況を評価する
過去のことではなく、現在のことを考えさせる
それぞれのカテゴリで平均6以上であれば、団体はそのカテゴリにおいては十分持っているといえるし、すぐ近い将来に能力に対応するものを構築することを強調する必要はないかもしれない
それぞれのcapitalのスコアが高ければ、それに対応するcapabilityを構築する重要性を減らせるかもしれない
 a high score on human capital may reduce the importance of building the staffing capability

質問④
スケールするときに必要なアセットを築けるようなプロセスや手順を作り出す能力をどのように感じているのかを調べる
ある分野で平均3以下であれば、そのcapabilityが弱いということ。

*3~4つ目に関しては第2章の1あたりでやるのがよいのかも


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基本的な考え方
asset = resource = capital
competece = capability
団体が持つアセットを作るための力がコンピテンシーであって、それを磨くことでアセットを積んでいく

Scaling Your Social Venture: Becoming an Impact Entrepreneur (Social Entrepreneurship Series)

Scaling Your Social Venture: Becoming an Impact Entrepreneur (Social Entrepreneurship Series)

 

 

カフェという場のつくり方/山納洋

 ・コミュニティカフェは、サードプレイス論から見ると、かつてまちなかにあった「くつろいだ雰囲気で話ができる場」を取り戻し、地域コミュニティの再活性化を図るための取り組みと捉えられる。

・コミュニティカフェの役割は、地域社会におけるセーフティーネットという側面が特に強調されてきた。カフェが担い得る公共性には、もっといろんな方向がある。
 イノベーションの場、文化施設
・カフェをやりたいというモチベーションは、飲食店の経営がしたい、人が集える場をつくりたいか。前者はビジネス志向、後者は文化性と公共性。
・個人経営では成立しない地域において、行政に頼ることなく、みんなでカフェをシェアする
・カフェには卒業と回帰のタイミングがある
カフェという場のつくり方: 自分らしい起業のススメ

カフェという場のつくり方: 自分らしい起業のススメ

 

 

ヒーローを待っていても世界は変わらない/湯浅誠

 ・民間:内容は濃いが、範囲は狭い。行政:薄く広く

・1億2千人の異なる民意があり、その中には自分とは異なる意見を持つ人のほうが多いということを前提に、最善を求めつつ、同じく最悪を回避する。つまり、近くから広げつつ、遠くへと架け橋する
・調整責任と決定権限はセットである。決定権限を持つためには調整責任を負う。調整責任を委ねるのなら、決定権限を持たない
・現実には存在しない青い鳥を求めても見つからない。今ある不信感をてこに次を求めるというサイクルを対象化、相対化しない限り、橋本さんの次が出てくるだけ
・民主主義とは高尚な理念よりも、物質的な問題である。深みを持つためには、時間と空間をそのためにどれくらい確保できるのか
・時間と空間は参加の問題。時間があっても空間がなければ参加できないし、その逆もまた真
・参加の場としては、選挙、公民館で講演会、デモ、ネット空間など
・多様な人達が積極的に生かされる社会のほうが、ひとりひとりを大切にするというモラルを超えて、社会全体の生産性が上がるのでは
・アウトリーチとは、こっちに来いではなく、そっちに行くよ。自分の世界に引きこむのではなく、相手の世界に飛び込む
・誰でも支えられるよりは支える側にまわりたい。その人が支え側だと実感できるような形でその人を支えられないか。
・人と人との関係性を結び直し、イチからコミュニティをつくっていくにはどうしたらよいかというノウハウが日本には十分に蓄積されていない
ヒーローを待っていても世界は変わらない (朝日文庫)

ヒーローを待っていても世界は変わらない (朝日文庫)