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神戸のNPOやソーシャルビジネスの創業・起業のお手伝い

イギリス 繁栄のあとさき/川北稔

書評

 ・ヘゲモニーには、農業と鉱工業の生産、商業、金融の3つの次元が区別でき、それらすべての次元で圧倒的優位を確立した状態が本当のヘゲモニー。しかも、それぞれの優位はこの順に成立し、この順に崩れていく。

・のちの中核の位置に到達する地域は、ニューイングランドや鎖国日本のように、世界システムから比較的外れた地域であることが多い。中核の資本が大量に投入されて、低開発化されることがないから。
・大英帝国は工業化の産物ではなく、大英帝国こそが産業革命の前提だったのである。イギリスは工業化によって世界を支配したのではなく、世界システムに組み込まれることで、16世紀以来の機危機を脱出し、経済成長が可能になった。
・ジェントルマンであった社会のリーダーたちが必ずしも経済合理主義ではなかったからこそ、イギリスは成功し得た。
・イギリスにはあるのは、都会の文化としてのロンドンの文化と地方の農村の文化のみ。
・生活様式を輸出できれば輸出市場は革命的に拡大する。文化発信の経済的意味がある。
・イギリスの衰退の特性は、その期間が異常に長期にあること。歴史家や専門家はすでに19世紀末からその衰退を指摘している。
イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫)

イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫)