先日書いたNPOのWebサイトの最優先の改善ポイントという記事では「storytelling」という考え方を用いて、Webサイトをどのように改善すればよいのかについて述べました。けれど、改善する前にまずは失敗を回避しておくこともまた必要です。
NPOのホームページの失敗
About.com(日本ではAll Aboutというサイト名ですが)に掲載されたNonprofit Website Mistakes - Avoid These Three Website MistakesからNPOのWebサイトの3つの失敗というのを引用しておきます。
- 期限切れの情報
- 不十分なお問い合わせ
- アマチュアっぽいデザイン
こんなところですね。読んでもらえれば何となく想像がつくかと思います。
1.の期限切れの情報とは、新着情報が昔のまま、ブログの日記が止まっている、事業報告書も数年前…。そんなサイトのことですね。これは定期的に更新するような組織体制を作るしかないですね、と言いたいところですが、これは文末に書きます。
2.の不十分なお問い合わせとは、閲覧者があなたのサイトで興味深い活動をしていると感じ、連絡を取りたいと思ったとします。しかし、メールアドレスが掲載されていない、どんな人たちがやっているのかも分からない、もちろんスタッフの顔写真も掲載されていない。これでは閲覧者はわざわざ連絡を取りたいとは思ってくれないでしょう。冗談と思うかもしれませんが、こういうサイトは結構あります。特にインターネット=プライバシーを掲載すべきではないと思っている方が多い場合は、こんなサイトが生まれることが多々あります。
3.のアマチュアっぽいデザインです。きれいで素敵なデザインというのはそれだけで人の信頼感を生むことができます。しかし、プロのWebデザイナーに仕事を依頼するのは高額でなかなか難しいかもしれません。しかし、最近ではそれなりにかっこいいデザインも無料のテンプレートとして入手することができますので、そういったものも利用してみましょう。
ホームページのコンテンツが足りていない。
僕がこのリストに追加するのであれば、Webサイトのコンテンツが足りていないこと、です。NPOのサイトでよくあることですが、
- 何をやっている団体なのか分からない。
- 住所、連絡先が見つからない。
- 理事長の名前が分からない。
- 活動しているのかが分からない。
など枚挙にいとまがありません。これらの多くはそもそもサイトに掲載されていないのです。これではどうやっても見つけようがありません。これの決定的な原因はやはりリソース - 人的資源の不足に他なりません。更新する人、コンテンツを作る人、日記を書く人、サイトを運営するにはそれなりに大きな時間と労力が必要ですが、NPOの場合専任を雇うことが難しく、その結果サイトのメンテナンスは後回しにされがちです。
この点は今後考えていきたいところですが、もしかすると中小のNPO法人の場合はITやWebサイト担当者を外部に求めたほうがよいのかもしれません。