ユーザビリティはユニバーサルデザインか、それともバリアフリーか。
DESIGN IT! w/LOVEさんのところで、「ユーザビリティという言葉の適用範囲は? Web? インタラクティブシステム全般?」というエントリーと共に、僕がはてブで残したコメントに対して、異論を唱えているので、その返答と併せてこっちのエントリーにも書いておきます。はじめは、コメントで残そうと考えていたのですが、いかんせん文章が長くなってしまったので、エントリーとして書いておきます。
以下、元々コメントに残そうとした文章。
はてブでコメントした本人です。
あくまで個人的にはユーザビリティはUD、アクセシビリティはバリアフリーという表現に近くなるのかなと思っています。それは、どちらかというと、その考え方の対象が誰に向いているのか、そういう意味で。
ユーザビリティは初心者やシニア、無論障害者を含めた、「全員」が使いやすいように設計すること。アクセシビリティは、どちらかというと、障害者に特化。(もちろん、視覚だけではなく、知的や身体も含め)そのため、リアルな社会で使われている言葉、ユニバーサルデザインとバリアフリーという言葉を考えると、ユーザビリティはユニバーサルデザイン、アクセシビリティはバリアフリーという感じがします。
こういった意味で発言したかったのですが、いかんせんユーザビリティはWeb限定というのがピックアップされてしまったようです。(まあ、はてブのコメント欄でそもそも自分の意図を正確に伝えることが難しいですし)
あと、言葉の拡大解釈についてですが、これは自己の経験からあまり拡大解釈しないほうがよいように思っています。僕はNPOに勤める立場から、よくユニバーサルデザインに配慮した商品というものを見る機会があります。UDというのは「全員」が対象になっている以上、どうしてもその定義が曖昧になります。(誰でも使えるって、そもそもどんなものなんだ?という意味で)
その結果、「え、これUDか?」と疑問に思ってしまうような商品が「UD」という言葉を売り文句にマーケットに出されている。いかにもUDに配慮したような設計なのですが、本当に利用する人たちのニーズを拾い上げたのだろうか、何となく頭の中だけで「これってUDだよね」みたいな考え方だけで、商品を作っている。そんなUD商品というのが多いのです。そういう傾向がユーザビリティの分野でも出てこなければよいなと危惧しているわけです。
いや、でもISO絡みの話は参考になりました。ありがとうございます。