ノウハウを公開して知名度を上げる
「ノウハウは外部に公開しないもの」いやいや、むしろ発信した方がよいときもあります。
自社ノウハウを外部に公開する
IT業界などでは多くの会社が自社ブログを持ち、そのノウハウをブログで公開する傾向があります(もちろんやっていない会社も多いのですが)。
会社の金の成る木であるノウハウを外部流出させることはどういうことだ!というお怒りもあろうかと思いますが、実際Webサイトを制作するノウハウはそれこそインターネットでいくらでも見つかるため、逆に効果的に情報発信する方が自社の知名度を上げ、よりよい人材を引きつける効果になったりもします。もちろん、面白いことをやっている自負があるからこそいろんな人に見てもらいたい、知ってもらいたいというのもあるかと思います。
微力ながら僕自身もTRANSというブログで情報発信するのはそのような理由があります。
では、NPO業界の場合はどうでしょうか。ノウハウを公開し情報発信することのメリットはあるでしょうか。
メディアストラテジーであれば
ちょっと前にMessage in-a-BoxというWebサイトが一般公開されました(Mobiles in-a-Boxというモバイル版もあるようです)。これはどんなサイトかというと、Tactical Technology Collectiveという国際的なNGOが自社のメディアスストラテジーを文書化し、一般公開したものなのです。
Tactical Technology CollectiveはNGOの中でもアドボカシーに特化した団体らしく、どのように主張を社会に広げていくのかというノウハウを社内に構築しているようです。そのため、こういったメディアに対する戦略やビデオ、携帯、もちろんインターネットをどのように活用すれば自らのアドボカシーを実現できるのかを知っているというわけです。
そんな団体だからこそそのノウハウを一般公開し、いろんなNGOと共有すればより自らの存在価値が高まることは間違いありません。もちろん、サイトの閲覧者の多くはサイトを見るだけで満足するでしょうが、その一部は直接団体に問い合わせをし、そこから協力体制が構築できる、そういうのが可能なわけです。
ちなみに、これはまたもや英語圏だけの傾向でしょうか。僕はそうは思いません。何より自分のブログもいろんな人たちとの連携を作るきっかけになっています。また、NPO業界ではファンドレイジングという言葉を一般化したブログ、ファンドレイジング道場という事例もあります。
ブログなど情報発信できるツールは本当に揃ってきました。だからこそ、そろそろ本気で考えるべきなのは何を発信するかという情報リテラシーなのです。