カナダの子どもの貧困
Poverty in Canada/Raghubar D. Sharmaより、ざっと抜粋。
Poverty in Canada (Issues in Canada)
- 作者: Raghubar D. Sharma
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr (Txt)
- 発売日: 2012/12/02
- メディア: ペーパーバック
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Introduction
- 政府による貧困削減の目標
- 現状の貧困の状況
- 子どもが貧困によることでのマイナス要素 将来の労働力→結果的に国の危機、民主主義における人権
- 貧困はいつから、なにを要因に起こったか、これまでの推移
- ほかの層の貧困削減と比べてどうか
The profile of child poverty in canada
- これまでの数年ごとの推移 1983年から
- 景気の状況と比べてどうか、一般的には好景気だと貧困は改善される
- 家族構成別ではどうか 二人親家庭、シングル、特にシングルの場合に景気回復は好影響になるか
Consequences of child poverty
- 貧困が学校での子どもの健康やパフォーマンスに影響を与える
- 親が貧困で十分に食べられていないことで、生まれてくる子どもが体重が少なく、早産である
- 子どもが0歳で亡くなる割合は、貧困層のほうが中間層よりも1.5倍高い
- 1歳から14歳までに亡くなる割合は、最貧困層と最富裕層では2倍違う
- 事故、自殺、殺人でなくなる割合は、貧困ではない子どもよりも高い
- 14歳以下の小児がんで亡くなる子どもは2倍ほど貧困層のほうが高い。リンパ性白血病で生き残れる貧困層の子どもは28%だが、富裕層は51%
- 感染症において1歳から14歳の男の子は2倍、女の子は6倍なりやすい
- 親が福祉を受けている場合の精神疾患の患者数は、6歳から11歳で40%
- カナダはユニバーサルメディカルケアがあるが、薬代は無料ではない。通院の交通費も。だから、貧困層の子どもにとって病院が使いやすいわけではない
Nutrition and growth of poor children
- 栄養不足の子どもは貧困を抜け出すために必要な教育を受けるための能力を減退させる
- それは空腹だけではなく、栄養不足からでもある
- ビタミンCとA、カルシウムは家庭の収入と関わる。特に鉄分の不足も
Emotional attainment and child poverty
- 貧困層の子どもは中間層よりも、4倍ほど成績を落としやすい
- 大学進学につながる成績優秀なクラスにいけるのは、中間層で88%、貧困層で46%
- 貧困層の子どもの50人に1人が病気で3ヶ月以上学校に行けない。中間層は250人に1人
- 十分に食べられないだけではなく、混みあった家や適切な冷暖房がなく、家で勉強できない。インフルエンザが家で蔓延するなど
- 福祉を受けることの負い目が学校に居場所をなくし、ドロップアウトさせ、働くことにつながる
- 貧困の子どもはゆっくりめの勉強をするクラスに行くことになり、厳しい競争社会で生き残りにくい
The home life of poor children
- 都市において、貧困層が住める住環境はよくない
- 貧困層の子どもは10倍ほど里親などの代替的ケアを受ける割合が高い
- 15歳までに家を出る子どものはほとんどセクシャル、もしくは暴力によって家を追われ、路上のほうが安全だと感じる
Delinquency and childhood poverty
- 6歳から11歳の、親が福祉を受ける子どもの46%の男の子が精神疾患で苦しんでいる。一般は14%
- 12歳から16歳の女の子は40%であり、一般は17%
- 親が福祉を受ける80%が安全で適切な遊び場がない
Child poverty and public policy
- 2004年のフードバンクの利用者の41%が子ども
The labour market
- すべての貧困の子どものうち、1/3が少なくともどちらかの親がフルタイムで働いている
Social inequality versus social spending argument
- 1993年から2003年で所得の格差が広がった。10倍から13倍
- UNICEFによると、OECDでは国の歳入の10%を社会的支出に使うと、子どもの貧困は10%以下になる
Vulnerable children
- 14歳以下の障害を持つことも貧困は25%、全体は19%。親の収入の機会損失