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NPOやソーシャルビジネスの創業・経営・マネジメント

コミュニティデザインの時代/山崎亮

 ・コミュニティデザインでいい塩梅のつながりぐあいがどれくらいの強度なのかを探っている。

・人口が減少することを嘆くのではなく、それぞれのまちや流域で生活できる適正な人口規模を見据え、その人口に落ち着くまでのプロセスを美しくデザインする。
・コミュニティデザインの歴史は主に3つに分かれる。第一は、建築物などのハード整備によってコミュニティを生み出そうとするもの、1960年代から。第二は、建築物などのデザインにコミュニティの異見を反映させるもの、1980年代から。第三は、建築などのハード整備を前提とせず、地域に住む人や地域で活動する人たちが緩やかにつながる、2000年代以降。
・中山間離島地域の魅力は、まだ共同体が残っていること、日本のどの地域よりも人口減少や高齢化が進んでいること。
 
コミュニティデザインの流れ
P.88 誰と話し合うか、P.89 何を話し合うか
 
コミュニティデザインの作業
1.ヒアリング、2.ワークショップ、3.チームビルディング、4.活動支援。詳細はP.182から195
 
ポイント
・自治会や婦人会などの地縁型コミュニティと協力することもあるが、新しいテーマを掲げることでテーマ型のコミュニティを生み出し、地縁型とテーマ型の2種類のコミュニティがうまく協働する仕組みをつくることによってプロジェクトを進めることが多い。
・事例の調べ方。1.ネットで関連する事例を調べる(100事例ほど)、2.関連書籍を調べる、10事例まで絞り込む、3.詳しく知りたい事例の団体に電話でヒアリング、ここで3事例ほど、4.現地まで行って話を聴かせてもらったり、写真を撮らせてもらったり。
・プライベートモードのまま会場に来た人をどのようにソーシャルモードへと切り替えるか。
・ひとつの仕事は平均して3年くらいで区切りたい。1年目にワークショップを実施して計画づくりと組織づくり。2年目に生まれたコミュニティがそれぞれの活動を展開する。3年目に活動を継続的に続けるための仕組みを構築。コミュニティが自走し始めたと思うところまで来たら、仕事は終わり。
コミュニティデザインの時代 - 自分たちで「まち」をつくる (中公新書)

コミュニティデザインの時代 - 自分たちで「まち」をつくる (中公新書)