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NPOやソーシャルビジネスの創業・経営・マネジメント

やらないよりはやったほうがマシだけど、本当にそれでいいの?

昨日、Twitterでこんなことをつぶやきました。


お気づきの方もいるとは思いますが、これはUntitled!!!!!!!!(アンタイトルド)|関西のWeb/ITコミュニティが結集、集まった義援金は全額被災地へ寄付するイベント、4月3日に開催!のことです。

CSS Nite in OSAKAのMLに「こういうイベントをやりたい!」という投稿から始まったこのイベント。「おおおー、いい企画じゃないか!」と思ったのもつかの間、その結果がこれかい。

だって、チャリティイベントなのに参加費を取らないんですよ…。どうやって寄付するんですか。もちろん参加者の自主性を信じるのは構いませんが、それで十分なお金が集まるんですかね。せっかく最高のスピーカーが名乗り出ていて、十分にお金を集められる環境があるのに。

これじゃあ、大阪駅でスピーカーに募金箱を持ってもらったほうが集まりますよ(あるNPOでは地震すぐの2日間に街頭募金で300万円以上を集めたという)。

もちろん寄付集めはやらないよりやったほうがいいですし、今回のコンセプトはWeb業界の人たちで連携を確かめ合うこと。それも大事でしょう。でもせっかく行動するのなら、効果的に成果が上がり、より人の役に立つ方法を取ればいいのになと思います。

寄付集めというのはNPO業界風にいうと「ファンドレイジング」と言い、それを仕事にする人たちを「ファンドレイザー」と呼びます。それだけで1つの職種が成り立つほど専門性が高い仕事です。

お互いの分野は違うわけだから、そのことを知らなくても当然です。でも、企画を練り込む段階でそのあたりの専門家の意見を入れてみたほうがよかったなと思うのです。

関東ではWebSigもチャリティイベントをする云々というツイートを見ました。せっかくやるのなら、みんなが楽しめて、さらに十分なお金が被災地にまわるというイベントをやってほしいと思います。

ぼくたちのような阪神淡路大震災を経験した神戸のNPOというのは二重の意味で今回の震災のことを思っています。1つ目は阪神淡路大震災でいろんな人から助けられたこと、そして2つ目はその震災をきっかけにNPOの歴史が本格的に始まったこと。まだメディアには登場していませんが、全国のさまざまなNPOが集まり、ネットワークをつくり、支援体制を整えはじめています。

こういうことをちゃんと伝えておきたくて、MLにではなく、あえてブログに投稿しました。