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サイマルラジオと地域情報

サイマルラジオの取り組みは地域情報をどのように発信するのかについて新しい方法論を提供しているのかもしれません。

サイマルラジオとは何か?


今まで全然知らなかったのですが、サイマルラジオというのがあります。サイマルラジオに新しく加入した兵庫県のエフエムわいわいの方から教えてもらいました(8月1日21時30分現在、なぜかアクセスできませんが)。

余談ですが、エフエムわいわいには地域情報とITについて語るテーマで、一度恋する!NPOという番組に参加させていただいたことがあります。

さて、このサイマルラジオとは一体なんなのでしょうか。まずはWikipediaより引用

SimulRadio(サイマルラジオ) とは、コミュニティFMの自主制作番組をネット配信するサイトの名称。また、そのためのプロジェクトの名称。Simulは英語の同時を意味する「Simultaneous」の略を採ったもので、各局が電波で放送するものと同じコンテンツまたは放送内容をインターネットのストリーミングで同時に配信し、誰でも居ながらにして日本全国各地のコミュニティFM局の放送をインターネットを介して聴取できる事を目指す。

コミュニティFMというのは地域に密着した情報を発信するために市民が自主的に設立したラジオ局のことをいいます。さきほど紹介したエフエムわいわいもその1つです。

でも、このコミュニティFMというのは基本的に放送エリアが狭い。そのため、もしほかの地域のコミュニティFMを聞きたくても難しい。そこで、インターネットの登場というわけです。サイマルラジオはそんなコミュニティFMが集まったサイトなわけです。

サイマルラジオについては以下のニュースもご参照ください。


地域情報をネットに流通させる取り組み


つい先日、ネット関係者でイベント発見サイト「ことさが」というのがちょっとした話題になりました。ざっくりと説明すると、地域のイベント情報をネットで共有できるサイトです。

また、僕がNPOからWebサイトの相談を受けるときにたまに話題になるのが「地域情報をネットで発信したい」ということ。NPOは地域に根差してナンボのもの。その地域情報を発信したいというのはよく分かります。

けれど、ネットをよく使っている僕たちのような人間からするとネットと地域情報はあまり相性がよくないんです。ネットはどうしても地域性を無視してしまうものですから、地域という特定エリアの情報を掬い取るのが難しいのではないかと思います。

しかし、このサイマルラジオは地域性があるコミュニティFM同士が連合することにより、地域の情報を発信するためにネットの力を利用して、うまく結集させようという試みなのかなと思うのです。これに近い事例として、みんなの経済新聞ネットワークなどもそうなのかなと思います。

先ほどネットと地域情報は相性がよくないとは言いましたが、たぶん今のネット技術ではまだ地域情報を捉えきれていないというのが実情だと思います。今後もこの地域情報とネットは興味深いテーマですし、NPOが主役になれる分野であると思います。