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NPOやソーシャルビジネスの創業・経営・マネジメント

何が大事かは年齢の問題もありとは思うのだけど。

404 Blog Not Foundの弾さんが、

ヒト、モノ、カネより大切なもの
とは、居場所、なのではないだろうか。

と書いていた。確かに、そう思う反面、ちょっと違うんじゃないとも思う。


ヒト、モノ、カネより大切なものとは居場所であるという理屈は、確かに20、30歳代の僕達には非常に当たり前だという感じがする。この世代でNPOに在籍するような人たちには、特にそういった傾向が顕著に見られる。


しかし、家族を持った人やある程度の年齢に達した人たちは、そういうわけにはいかないだろう。家族を守らないといけないし、例えかなりの実力を伴っていたとしても「もしかしたら失敗するかもしれない」というリスクを伴いすぎている。そういった状況で、果たして「居場所のほうが大事」だと行動できるのだろうか。


ただし、そういった考えもシニアと呼ばれる世代になり、定年退職を迎えると考え方が変わるようだ。要は、今までサラリーマンとして「ヒト、モノ、カネ」を重んじる生活をしてきた、定年退職してからくらいは「居場所」を探したい、ということだ。それにおいて、定年退職してから、起業したり、ボランティアをしたりする人も多いように思う。


もちろん、こういった考え方は今の時代だけかもしれない。正社員にならずとも、フリーターでも生きていけるような時代になったからこそ、自分の居場所を確保することを優先させるのだと。


ただ、会社組織なんかでは、そういった居場所が詰め詰めでもう入れない、それを若者が軽蔑しているなんてことは弾さんの言うようにあるのかもしれない。

「今の若者」の不満が、かつてのように暴力的な動きにならない理由がそこにある。彼らは上の世代を「憎んで」はいない。彼らは軽蔑しているのだ。

でも、僕達はたぶん「憎んで」も「軽蔑」もしていない。始めから「眼中にない」*1のである。

*1:「眼中にない」というのはあくまでそういった考え方そのものに対してであり、僕達の世代は上の人たちが持つ技術や知識を取り込むことに対しては非常に貪欲であると思う。