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NPOやソーシャルビジネスの創業・経営・マネジメント

「20円」で世界をつなぐ仕事/小暮真久

 5P

Purpose 目的・達成目標 ミッションは何か
Partnering 提携 どんな組織やどんな団体とどのような形態で連携していくか
People 組織・人事 どんな人たちを巻き込んでいくか、組織づくりに必要なのはどういう人か。
Promotion 宣伝・広報 ミッションや活動内容を、どんな媒体や手段でどのように伝えていくか。
Profit 利益・成果 どうやって事業収益を上げて目的を達成するか。
 
・1国や1つの地域で解決する課題は少なく、大半は地球を俯瞰的に見て、一気に串を通すような方法を取らないと根本的な解決には至らない。
・この社会をもっとよくしたいという気持ちを持つ人がその思いを形にできる。その仕組みをつくるのが社会起業家。
 
企業へのアプローチ
・CSR部門の場合は、どれだけ多くの社員が社会貢献活動に参加してくれるのかが、最もポイント
・人事部の場合は、メタボ対策
・総務部の場合は、食堂の運営を行う給食会社との関係に気をつける
・労働組合の場合は、寄附金の20円を組合員である社員が負担することに難色を示されることがあるので、自由意志で行うこと、健康の投資にもなることを説明
・自治体の場合は寄附金の使い道に細かな情報開示が必要
 
企業の関心ごと
・20円という少ない金額でどれだけの社会的インパクトを与えることができるのか
・同業他社の動き(ただし、他社がやっているからうちも、ということもあれば、他社がやっているからやらないということもあり)
・企業のスピードにこちらが合わせられるかどうか
“想い”と“頭脳”で稼ぐ 社会起業・実戦ガイド 「20円」で世界をつなぐ仕事

“想い”と“頭脳”で稼ぐ 社会起業・実戦ガイド 「20円」で世界をつなぐ仕事

 

 

あなたには夢がある/ビル・ストリックランド

 

貧困

・貧困の本質は、可能性の貧しさを受け入れること。

・貧しい人たちを最先端に置く。
 
事業のやり方、進め方
・立派な社会事業が失敗するのは、事業のリーダーが狭い範囲の政界にしか支援を求めないから。将来が保証されるような支援を政界から受けたいのなら、相手の政治的立場など考えずに、とにかく有力な政治家に働きかけ、私たちが支援に値する組織だとわかってもらう。
・企業は社会的な義務感で支援するわけではない。彼らの利益になるから支援するのだ。
・将来に役立つだけではなく、今ここにある人生に豊かにするものを提供している。私たちは手の尽くす限りをつくして、かっこいい暮らしとはどんな感じなのかを掴めるようにしている。
・アイディアから慌てて具体的なゴールを設定すると、そのアイディアの生命力と潜在力を枯渇させる恐れがある。あまりにも細かく実現に至る筋道をたてようとすると、自分の可能性を狭める。サプライズや思いもよらなかったチャンスが入り込める余地を残しておきたい。
・Tell your story. 自分のストーリーを語れ。このストーリーとは、私はこういう人間です、これが本当の私です、というメッセージを含む。
 
スケールアウト
・ピッツバーグのセンターは唯一無二。単純にコピーしてよその都市に持っていくことはできない。ここでの成功のエッセンスを抽出し、それを新しい土壌に種として植えつけ、新しい土地でのニーズや資源にいちばん沿った形になるように育てる必要がある。マンチェスタービッドウェルを売り込むのではなく、その素材を売り込む。
・地元の企業コミュニティから支持を得ることにした。私たちが明確に世界を変えることを証明しないといけないので、ビジネスプランをつくるこにした。プランが決まれば、主な資金源も決まってくる。
 
哲学、生き方
・あなたの情熱、価値観、才能、夢が、みんながもっと住みやすい世の中にしたいという純粋な欲求とうまく一致すること
あなたには夢がある 小さなアトリエから始まったスラム街の奇跡

あなたには夢がある 小さなアトリエから始まったスラム街の奇跡

 

 

ワークショップ入門/堀公俊

 ・ワークショップはチーム、プログラム、ファシリテーターの3つの要素で構成される。

 
※ワークショップを実際にやってみる際の一連のフローが最も簡単に的確にまとめられている。
ワークショップ入門 (日経文庫)

ワークショップ入門 (日経文庫)

 

 

クレイジーパワー/ジョン・エルキントン

 ・経済的貧困層への支援や開発事業に携わるときには、市場の要求に答えるだけではなく、市場創出アプローチへと転換する必要がある。

 
ファイナンス
・ミッシングミドル(中規模の財源の欠落)、運用コストに合わない従来型の助成金制度と、事業を拡張する際に必要となる本格的な投資との間に、有効な資金調達のすべがない。
・一部の助成団体は、あなたの組織は大きくなったから、もう私たちの支援は必要ないでしょうという。これが、成功するほど資本が集まる民間セクターとの大きな違い。
 
社会起業家は、アクセス、価格、品質にまとめて取り組むことで新たな市場を開拓しようとしている。
・価格 西側諸国の主な製品やサービスの価格を9割程度下げることを目標とする。
クレイジーパワー 社会起業家―新たな市場を切り拓く人々 (Harvard business school press)

クレイジーパワー 社会起業家―新たな市場を切り拓く人々 (Harvard business school press)

  • 作者: ジョン・エルキントン,パメラ・ハーティガン,関根智美
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2008/10/25
  • メディア: ハードカバー
  • 購入: 4人 クリック: 27回
  • この商品を含むブログ (8件) を見る
 

 

コミュニケーションをデザインするための本

 

キーワード

  • AIDMA(Attention Interest Desire Memory Action)
  • AISAS(Attention Interest Search Action Share)
  • メディア・ニュートラル
  • バズ・コミュニケーション
  • コンテキスト・デザイン
  • ブランデッド・エンターテインメント
  • プロダクト・プレイスメント
  • キャラバン
  • 戦略PR
  • プラニング・プロセス
    • ソーシャル・インサイト、クライアント・インサイト
    • ゴールデザイン
    • コンタクトポイントマネジメント
    • 関与度と波及力
    • ターゲッティング
    • ターゲット・インサイト(定量調査、定性調査)
    • メディアプラン・クリエイティブ
    • チューニング

大事なポイント

  • 誰を、どうしたくて、何をするのかという構造を一単位ずつ設計し、それを積み重ねることで全体のコミュニケーション設計をする。
  • コミュニケーションのすべてを俯瞰してコントロールしていくひとりの人間がいるかどうか。
  • 広告の価値は、圧倒的にお得なもの(情報)か、圧倒的に面白いもの(情報)しか価値を持たない。

コミュニケーション・デザイン3つの意識

  1. ニュートラル
    固定概念や思い込みを捨て、問題解決の方法をニュートラルに考えられているか。
  2. シンプル
    キャンペーンの構造がどんなに複雑だったとしても、生活者が広告に接触した瞬間のコミュニケーションは、シンプルで分かりやすいものか。
  3. 誠実さ
    課題解決に対して、誠実に臨んでいるか。単に新しいから、面白いからなど、企画側のエゴだけになっていないか。

コミュニケーション・デザイン5原則

  1. 思い込まずにインサイト
    肌感覚に頼り過ぎない
  2. 課題解決のためにありとあらゆる手法、選択肢を考える
    メディアから考えない、メッセージから考えない
  3. メディアと表現を分離しない
    生活者が広告に接触する瞬間を大切にする
  4. 仕組みではなく、気持ちをデザインする
    技術や仕組みは目的ではなく、手段
  5. 結果に固執する
    広告の本質を忘れない
コミュニケーションをデザインするための本 (電通選書)

コミュニケーションをデザインするための本 (電通選書)

 

 

誰が世界を変えるのか/フランシス・ウェストリー

明確で具体的な、測定可能な成果を出せる活動だけを支援するのではなく、ビジョンや情熱に注意し、期待するべき。

社会起業家が孤立無援ではないことを教えるために、ネットワークづくりを進める。
既存のシステムを維持しているルールを探す。また、変化を起こすには、自分自身も変化しないといけない。
見込まれる成果だけではなく、そこで提起される問いにも注目する。
成功するソーシャルイノベーションは例外なく1つのサイクルであることを認識し、自分たちはどこの段階にいるのかを確認する。
権力を忌避するのではなく、その役割を評価し、権力を持つ人々との関係を築く。
成功の芽を支援し、ティッピング・ポイントに到達させる。
社会起業家を財政的にだけではなく、精神的・社会的にも支援する。
誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる

誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる

  • 作者: フランシスウェスリー,ブレンダツィンマーマン,マイケルクインパットン,エリックヤング,東出顕子
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2008/08/18
  • メディア: 単行本
  • 購入: 12人 クリック: 45回
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これからの防災・減災がわかる本

 

  • 高齢になればなるほど判断力が落ちるということは、高齢社会になればなるほど、災害にもろい社会になっていく
  • 複合災害:災害が立て続けに起こって被害が拡大する
    二次災害:引き続き起こった災害のほうが前に起こった災害よりもかなり小さい
  • 災害が発生して社会サービスが中断すると、孤立しなくても、住み続けることが難しい集落が続出する危険がある
  • 社会の防災力の明確な低下を目の当たりにして、被害をゼロにするという非現実的な防災を引っ込め、被害をできるだけ少なくするという減災の考え方への変更が自然に進んだ
  • 災害が起こる前は、住民の多くは自助と共助と公助の割合は、1:2:7だと考える。災害が起こると、7:2:1だと否が応でもわかる
  • 自主防災組織がやらなければならないことは、まず各人が怪我をしない
  • 義援金:被災国が海外の場合は、義援金の使用用途を明らかにしないことがある。公務員の給与や個人の横領もありうる。そのため、具体的、運用の責任主体が明確な団体に送ることが多くなってきた
  • 環境が悪化すると災害が頻発する。環境が悪化する最大の原因は戦争
マスメディアへの対応
  • 知事や市町村長が自ら説明する
  • 新聞の夕刊に掲載してもらうために、午前中の早い時間帯に行う
  • 会場はスペースを十分に取り、電話やネットの環境を整備する
  • そのまま記事にできるようにメモを用意する
  • 内容:
    • 防災情報(余震、二次災害、複合災害)を提示して、被災者に安心してもらう
    • 復旧の見通しを示し、応急対策活動を円滑化する
    • 被災者に将来の見通しを示し、希望を与える
    • 外部の支援を求め継続させる
    • 希望的観測や憶測でものを言わない
  • 質問:
    • 確認(事実を簡潔に回答する)
    • 追求(対応方針を示す、堅持する)
    • 批判(まず受け入れ、道義的責任を受容、基本メッセージを示す)
  • 首長は休暇中や外遊中に自らの管内で災害が起きた場合は、すみやかに中断して、駆けつける努力が必要
これからの防災・減災がわかる本 (岩波ジュニア新書)

これからの防災・減災がわかる本 (岩波ジュニア新書)

 

 

1回の会議・打ち合わせで必ず結論を出す技術

  心得

  1. ゴールを明確にする
  2. いま話すべき論点を問いかけ、議論を集中させる
  3. 停滞・対立には思い切って交通整理し、ドライブさせる
  4. 空中戦、思考停止ワードを避け、事実をあぶり出す
  5. 頭の中を構造化させ、本質をつかみとる
  6. 一人ひとりを気持よくして、場の空気をつくる
  7. 参加者を観察し、動き(ニーズ)に敏感になる

会議には発散と収束と共有がある

 
技術
  1. ゴールを明確にする
  2. アイスブレイク
    ex 楽しい話が得意な人に話を振る
  3. 参加者の脳を活性化させる
    • 参加者を気持よく/安心させる
      褒める、ホワイトボードに書き出す、体全体で聞き取る、批判禁止と明示する、まず肯定してから反論する など
    • 指名する
    • 思考停止させない
      カタカナ語・抽象的な用語を使わない、具体的なことを質問する、答えやすいことから質問する、司会がしゃべりすぎない
    • その発言から本質が見えるものを見逃さない
  4. ホワイトボードを活用する
    • 発散の時は箇条書き、収束の時は構造化
    • キーワードに青線、赤色で囲む
    • 箇条書きにハートや丸を使う
    • 読めさせすればいいので、ペースを落とさない
    • かすれたマーカーは捨てる
  5. 指名する
  6. まとめる
    • ホワイトボードがうまく見える化できていれば、決まったこと、次のタスクはなにか、に丸をつければOK
  7. 論点コントロール
    • 今、話すべき論点を見える化する
    • 話さない論点を見える化する(ホワイトボード右上に駐車場をつくるー枠を作って、その日には話さないことをメモ)
    • 見える化と指名で話に介入する
  8. 事実を炙り出す
    • 数値化する、言い換える、用語を定義する、なぜを3回繰り返す、現場の人に長く話してもらう、フレームワークを使う
  9. 構造化する
    • グルーピング、ツリー(サイトマップ)、フロー(流れ)、マトリクス(軸)、表、因果関係
  10. コンセプトワードをつくる
    • 無理せず会議に出てきたキーワードを拾い上げ、ホワイトボードで見える化する
    • 正確性よりも誰もが分かりやすく、インパクトがある。比喩もOK ex 刺激ある思い出、AとBの垣根打破
  11. 意思統一
1回の会議・打ち合わせで必ず結論を出す技術

1回の会議・打ち合わせで必ず結論を出す技術

 

 

「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本

 

「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本より。

  • ファシリテーターとは「結論を出す会議」ではなく、「合意を図りながら結論を出す会議」の進行役のこと。
  • 発言回数や発言時間が誰かに偏ることない進行をする。
  • できるだけたくさんの意見を出しあって、その中から一番いいものを選ぶ。

アイスブレイク

  • 会議の前に参加者全員が一度を口を開いておく。
  • 通常の会議では近況報告(私的なできごと)が一番よい。この間は1人1分と決めて、あらかじめ参加者に伝える。
  • 慣れてきたらほかのテーマもやってみる。
    • みんなの知らないあの人
    • 最近のニュースで気になること
    • 人生で一番輝いていたとき(私の自慢では盛り上がらない)

雰囲気づくり

  • 机の配置:口の字(四角形で真ん中に空間ができる)ではなく、島の字(真ん中に空間ができない)を使う。
  • 実物の資料(文字ではなく、写真や模型などのビジュアルなもの)を用意する。1人に1つではなく、何人かで共有できるようにする。
  • 主催者のあいさつで堅苦しいこと、参加者の思いを分かっていないことを話さない。「今日は、とても重要なことを話します。自分の役職などは一旦忘れて自由に意見を出しあってください」
  • 当日までに資料を読んでくださいと言うのではなく、「先に資料を読んで、何日までに質問や意見を事務局に提出してください」など事前に意見を集約する。
  • お茶とお菓子は必須。
    1. 初回は評判のお菓子。
    2. 2回目は参加者の好みを変えて。
    3. たまに生もの(くだものなど)。
    4. 究極は参加者が持参。
    5. 健康茶も効果的。

合意形成サイクル

合意形成型会議が向いているところ

  • 問題解決(何か問題が起こったときの解決策を考える)
  • 目標設定(年間、月間目標の策定)
  • 企画立案(新しいプロジェクトやキャンペーン)
  • ルール・マニュアルの徹底

ステップ

  1. 議題を選ぶ。
  2. 雰囲気をつくる。
  3. 合意形成サイクル(個人→グループ→全体の順で話し合う)。
  4. まとめる。

個人で考える

  • 会議のはじめに、5~10分の時間を取り、参加者に自分の思いをすべてカードに書き出してもらう。

カードの使い方

  • ポスト・イット(7.5cm*10cm)を使う。
  • 多めに用意する。
  • 3色ほど用意する。
  • 読みやすい字で書く。
  • 文字は少し大きめに書く。
  • 1枚に書くのは50文字くらい。
  • サインペンで書く。
  • ひとつの意見は1枚に書く。
  • できるだけたくさん書く(たくさん書いてくださいよりも、20個書いてくださいのほうがよい)。
  • 書きだす時間は5分~10分。
  • サンプルをホワイトボードに貼る。

グループで考える

  1. それぞれの意見を出し合う。
  2. その意見を整理する。
  3. さらによい意見をみんなで考えて、ひとつの意見にまとめる。

具体例(すべてグループで行う。ファシリテーターではない)

  1. 意見の書かれたポスト・イットを模造紙に全部貼り出す
  2. 意見の似たもの同士を集める(15分~20分)
  3. 似たものをマジックで囲む
  4. 丸で囲んだ意見に見出しをつける

会議グッズ

  • 模造紙とA3の紙
  • 6色水性マーカー
  • ポスト・イット
  • 黒のサインペン
  • A4の紙
  • キッチンタイマー
  • お菓子、お茶

全体で考える

  • グループごとにまとめたら、その意見を全体に発表する。各グループは2分くらい。
  • サイクル
    1. 全体に発表する
    2. その発表について個人で自由に発言する
    3. 新しい論点が見えてくる
    4. 再び個人で考える
    5. 再びグループで考える
    6. 1.に戻る
  • 最後は自身をもって多数決で決める。

進行の技術

  • 意見を言っていればいいという姿勢からは結論をつくるのは自分たちの責任であるという主体的な姿勢は生まれてこない。
  • 会議の準備と片づけを全員でやる。
  • 会議グッズを複数、少し多めに、余分なものまで用意する。
  • 会議の進行を「みなさん、どうしましょうか?」と投げる。
  • 時間を守れるように、ファシリテーターは時計係をせずに、ほかの人に交代でやってもらう。
  • 会議の途中に残り時間を口頭で知らせたり、ホワイトボードに時間をカウントダウンしたり、タイマーをホワイトボードに貼りつけたりする。
  • 参加者がホワイトボードのところに出てきて、書きながら/書かれたものを指しながら、発言するようにする。

ホワイトボードの使い方

  • ホワイトボード用のマーカーと模造紙用の水性マーカーをそれぞれ黒・青・赤、1本ずつ用意する。
  • ホワイトボードを2台以上用意する。
  • ホワイトボードの代わりに模造紙を使う。
    1. 2時間くらいの会議で5枚、6枚は使う。
    2. 方眼の薄い線が引かれているものを使う。
    3. 書き終わった模造紙は参加者の見えるところに貼っていく。その場所をあらかじめ考えておく。
    4. すぐに模造紙を貼れるように、テープを適当に切っておき、ホワイトボードの下あたりに用意する。
    5. 新しい模造紙をホワイトボードの裏に貼り付けておくと便利。
  • 会議が始まる前にぞうきんなどで拭いておく。
  • 会議の前に会議の名前や議題、注意事項などを書く。
  • デジカメ、白いガムテープ(模造紙に間違えて書いたときの消しゴムがわり)、指示棒があると便利。
  • 縦三分割法(ホワイトボードを縦に三分割して、左上から順番に書く)、放射線法(真ん中にキーワードを書き、その周りに書く。マッピングのような方法)。。

板書のテクニック

  • 発言はポイントを書く。
  • ポイントを書くために、発言をある程度聞いてから書く。
  • 2~3人の発言を聞いてから書く方法もある。
  • 発言が早い場合は、キーワードのみを書いておく。
  • あまり大きな字で書かない。
  • 通常は黒、大切な事は青、決定事項は赤で書く。
  • 見出しは1.→(1)→①と小さくなっていく。
「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本

「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本

 

 

明日の広告/佐藤尚之

 

明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法 (アスキー新書 045)より

  • 広告とは、相手にラブレターを渡して、口説き落とすためのコミュニケーション。
  • ネット出現後のブランドとは「消費者の中に長く維持される愛」のことを呼ぶ。
  • 商品設計にコミュニケーション設計を内包させる。
  • 広告は消費者が予期せぬ時に偶然を装って現れ出会うものだった。だからこそ認知させたいときによく効いた。これが基本的な広告の構造。
  • 消費者が一番信頼するメディアは消費者自身。
  • この商品の情報を伝えてもらいたがっている人をリアルに想像する。情報が溢れている時代だからこそ、消費者はニーズがあるときに伝えてもらわないとすごく損した気分になる。

モテない人がラブレターを渡す方法

  • 相手の趣味や行動を調べ、よくよく観察し、相手の身になってみる。
  • その上で相手の行動を先読みして待ち伏せし、確実にラブレターを手渡す。
  • 他の楽しいことに目がいかないように、感動的なラブレターで口説く。
  • 相手の友達にも気に入られるよう十分ケアする。

ラブレターを渡したあと

  • ラブレターを渡したあと、脈がありそうなら、すかさずもう一押し。
  • つきあいが始まったあとも気を抜かず、細やかに気を遣う。
  • つきあっててもライバルは次々現れ、相手は友達と相談していることを忘れずに。
  • 長くつきあうためには、イイトコロだけでなく、欠点も公平に見せていくこと。

短いつきあいと重いつきあい

清涼飲料水やお酒など数時間で消費してしまう、安価な商品

認知を重視したコミュニケーション。目立つこと、関心を持たせること、名前を覚えさせること。

ファッションや小型家電など数週間から数ヶ月、比較的お金がかかる商品

最適なメディアを選び、表現も工夫をこらす。ラブレターを渡したあとも大切だ。消費者の評価をきちんと気にし、長くつきあってもらう。

クルマ、高額家電、パソコンなど数年から数十年、高額な商品

ラブレターの表現にも渡し方にも最上級の誠意が必要。渡したあとのフォローもかなり重要。買った人の口コミも気にする。長く一緒に歩んでいくためには自分のすべてをさらけだす覚悟が必要。

変化した消費者を待ち伏せる7つの方法

1.消費者のコンタクト・ポイントで待ち伏せる

  • コンタクト・ポイントとは、消費者の接触できるあらゆる接点のこと。
  • 交通広告、モバイル、友人、該当、イベント、ビルボード、ポスター、店頭など。

2.新しいメディアを創って待ち伏せる

  • いままでメディアと思われていなかったものを、アイディアによってメディアとしてしまうことをメディア・クリエイションと呼ぶ。
  • 大きく育った街路樹の根元にシートを巻き付けて肥料会社のロゴを入れるなど。
  • まさか広告に出会うとは思っていなかった場所にメッセージが待ち伏せているのは、消費者が広告をスルーしやすい現在、認知に非常に効く。

3.口コミを利用して待ち伏せる

渋谷109のトイレに服が写る鏡を置いておいて、その前に立つと、その服を着たように写る。これが誰かに伝わる。

4.CGMで待ち伏せる

待ち伏せだけではなく、今後は聞き上手になって彼らの意見を真摯に聞くべき。

5.エンターテイメントの中で待ち伏せる

消費者がわざわざ探して見に来たくなるようなコンテンツをプル型コンテンツと呼び、その中に広告を忍ばせることをブランデッド・エンターテイメントと呼ぶ。

6.検索結果で待ち伏せる

  • SEOやSEMなど、AISAS。
  • ただし、高齢者や子どもはAISASではなく、AIDMAだ。

7.メディアをニュートラルに考えてクロスに待ち伏せる

  • 消費者に一番伝わるメディア、もしくはコンタクト・ポイントは何かを先入観なくニュートラルに考えてコミュニケーションの真ん中に据える。それを中心にしたら、ほかのメディアはそこに流入する経路と考える。
  • 相乗効果を起こし、消費者がメディアをクロスして動くように意識してメディアを位置することをクロスメディアと呼ぶ。メディア・ミックスはすでにあるメディアを単純に組み合わせること。クロスメディアはコンタクト・ポイントを自由な発想で戦略的に組み合わせること。

チェックポイント

  • ターゲットの行動を分析してコンタクト・ポイントをすべて抽出できたか
  • そのコンタクト・ポイントがメディアになっていなければ、メディア・クリエイションで新たなメディアを創出したか
  • それらすべてをメディア・ニュートラルに考えて、中心メディアを決めたか
  • 消費者の動線や相乗効果を考えてクロスメディアに設計したか
  • 商品はAIDMAかAISASか。AISASならそういう全体設計をしたか
  • 検索対策は必要か。必要ならSEOやリスティング広告を考えたか
  • 口コミを起こしたか。消費者をパートナーにできたか
  • CGMを活用したか。UCCを活用できないか
  • ブランデッド・エンターテイメントのようなプル型コンテンツは必要ないか

戦略PR

その商品を買いたい人を作り出してしまう方法。商品が売れる土壌や空気を先に作っておく(ピロリ菌など)

クリエイティブの必要性

  • マーケティングがしっかりとしていてもクリエイティブは必要である。相手にしっかりとメッセージは届くが、それ以上の効果はない。それは広告ではなく、インフォメーションだ。相手の心を動かすことはできない。
  • 消費者の心に何らかの価値変容を起こさないものを広告と呼ばない。
  • 頭のスイッチを切った消費者でも受け取れるような、いい意味でフールな表現のほうが相手の心に届くのである。

これからのクリエイティブ作法

認知に徹すること

CMも本来の役割、認知に徹することができる。

よりプロポーショナルになること

エンターテイメントと消費者の参加を促すというところを内包する(例えば、アルゼンチンのプロバイダ。消費者が加入する度に1本の毛を植毛してくれる)

ありのままの自分を出すこと

あまり見栄を張らずに、最初からイイトコロもダメなところも誠実に公開する。

買ってくれた人をもてなすこと

消費者の役に立つ広告(例えば、NIKEとiPodのコラボ。NIKEを買ったあとに、ほかのランナーと競争やどれくらい走ったのかなどを見せてくれるサイト。商品のアフターサービスの位置づけ)。

買ってくれた人に参加してもらうこと

商品開発や改良、広告に参加してもらう。

明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法 (アスキー新書 045)

明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法 (アスキー新書 045)

 

 

「社会を変える」を仕事にする/駒崎弘樹

商店街との付き合い方:本題とはまったく関係ない話題で先に盛り上がらないといけない。そのプロセスで信頼感が熟成されていく。

議員との付き合い方:問題意識をともにし、理念を語り合える関係こそ大事。人の紹介や口利きだけをお願いするのは得策ではない。
メディアのこと:言葉が認識を生んで、認識がアクションを生み、アクションが変化を生む。その言葉をメジャーにしないといけない。
溺れる赤ん坊を救う病児保育と投げ込む男を止めるWLB事業
 
「社会を変える」を仕事にする: 社会起業家という生き方 (ちくま文庫)

「社会を変える」を仕事にする: 社会起業家という生き方 (ちくま文庫)

 

 

Webコミュニケーションシナリオ

 

  • インサイトは、共感を獲得するためのスイッチとなる心理のこと
  • ゴムのユーザとは、企業や担当者の都合によって、姿形を自由自在に変えることができるユーザモデル
  • 数字をもとにブレストしてもその数字から想起されるインサイトの定義が人によって異なってしまう
ペルソナ
  • ペルソナはほかの大多数のユーザを切り捨てることではない。最大の意義はお客さんを正しく理解して、インサイトを発見すること。ペルソナ自体が不特定多数のファクトによって作られており、対象者の典型的な心理を理解できる
  • 売上や利益に最大化するかを見極めてペルソナを設定する
  • できれば3人程度におさえる
  • インサイトを発見するときのポイントは、ペルソナの相違点を発見することではなく、これらに共通する心理を発見する
最強のWEBコミュニケーションシナリオ

最強のWEBコミュニケーションシナリオ

 

 

マイクロソフトでは出会えなかった天職/ジョン・ウッド

 

●ファンドレイジング

大切な寄付者と会う前に確認するポイント

・お金のある寄付者は、教育が自分の人生に役立ったといいう経験をしている可能性が高い。そのお返しに、今度は途上国の数百人の子どもに同じ贈り物をできるのだと強調する。
・お金がもたらす直接の効果がわかる。8,000ドルの寄付でネパールに学校を1つ建てられる。寄付したお金の行き先を正確に報告できる。現地の写真を送り、寄付者が自らの学校や図書館を訪ねられるので、具体的な成果が目に見える。
・運営コストは低く抑えている。寄附金の90%が運営や資金集めではなく、実際のプロジェクトに使われている。
・情熱を売り込む。ぼくがテクノロジーの出世街道を捨て報酬なしで専念していることを話せば、共感してもらえるだろう。
・人は、人生により多くの意味を求めている。教育に投資すれば、世界を変えるために手助けをしているというすばらしい気持ちを味わえる。
 
哀れみを利用して寄付者に懇願することは、貧困者を貶めることになる。罪悪感をマーケティングに利用してはならない。
寄付者の不満は、これだけのお金を出しているのに、ほんの小さな変化しか生まれない。
一人の寄付者に頼り過ぎない。
実際の成果を報告し、新しい情報をこまめに伝える。
メールのフッターに、名前や所属とあわせて、団体の成果を示す(設立した学校〇〇件)
施しを与えるのではなく、人に投資する。
 
 
●マイクロソフトの教育
大きく行け、それができなければ家に帰れ。
 
●ルーム・トゥ・リードの文化
どのようにすればよいのかわかっていなくても、新しい製品やサービスを世界に向けて堂々と発表する
いったん大胆な目的を宣言すれば、そのもとに大勢の人が集まる
 
指針
1.活動の成果や出費の内訳を詳細な数字で報告する。
2.人件費などの運営コストを抑え、実際の活動に最大限の投資をする。
3.地域社会も資金や労働力を提供し、住民が主役となってプロジェクトを定着させる。
4.地元の優秀なスタッフを集め、地元の文化に合わせたプロジェクトを育てる。
マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった

マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった

 

 

ファシリテーター養成講座/森時彦

 プロセスデザインのポイント

1.目的は明確か、スポンサーは合意しているか
2.その日の会議のゴールは明確か
3.メンバーが気兼ねなく発散できる場になっているか
4.収束の方法にメンバーの納得性があるか
5.シュミレーションし、メンバーの反応を予測したか
6.メンバーのいろいろな反応に備えているか
7.集団思考の落とし穴に陥らない工夫をしているか
 
リーダーズ・インテグレーション
リーダーとメンバーの信頼関係を築く
 
ゴールツリー
1.モレなくダブりなく
2.適正な目標設定
3.スタッフひとりひとりの行動目標に落とし込む
4.効果的な手段を3つか、4つに絞り込む
 
二分割法
よいところと悪いところ、過去と未来、制御可能と制御不能
 
オポチュニティマッピング
市場機会をマッピングしながら、見える化する
 フェルミ推定
 1年間に調律されるピアノの台数
 方法A
 1.シカゴの人口をおおよそ把握する
 2.一世帯の家族数を推定する
 3.そこから世帯数を推定する
 4.何世帯に一台の割合でピアノがあるかを割り出し、台数を出す
 5.調律の頻度を仮定する
 方法B
 1.調律師が一日どれくらいう調律できるかを推測する
 2.調律師の年間実動労時間を推測する
 
SWOT
1.分析対象を明確にする
2.方向付けに徹する
3.ひとつひとつ分けて議論する
 
ペイオフマトリックス
3*3のマトリックス
縦軸と横軸に指標を設定してマッピング
ファシリテーター養成講座―人と組織を動かす力が身につく!

ファシリテーター養成講座―人と組織を動かす力が身につく!

 

 

グラミンフォンという奇跡/ニコラス・P・サリバン

 

原則

・外国人投資家の支援を受けて現地の起業家がITを輸入する。

 
開発援助について
・発展途上国では、先進国のNPOのことをNGOという。発展途上国では政府がすべて力を持っているからだ。
・ムハマド・ユヌスの発言。雇用は正しく創造されなければ、貧困を永続させるだけだ。人間としての基本的なニーズを満たす以上の金額を稼げなければ、雇用は人々を永久的に貧困の中に閉じ込めてしまう。雇用されるよりも、資金を借りて自営する方が、そのヒトのに財政を改善する上で、ずっと大きな可能性を持っている。
・貧困国の人々が必要としているのは、お金を稼ぐ機会である。災害時の復興には人道的援助が必要だろうが、経済開発のための援助はほとんどの場合、百害あって一利なし。
・援助なしに発展途上国で成功するためには、地元の人々の関心を引きつけ、経済的な効果を示し、個人に力を与える。最後の点が最も重要だ。携帯電話を例え一人一台持てなくても、テレホンレディなどの制度で共有すればよい。
 
グラミンフォン
・電話を生産性向上のためのツールであり、所得を増加させるものとして捉えた。
グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換 [DIPシリーズ]

グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換 [DIPシリーズ]

 

 

離島発生き残るための10の戦略/山内道雄

 

徳島県海士町
 

・ほんとうの利益が何かを見極める

・民間の感覚と発想で危機に対する
・意思は言葉ではなく、行動で示す
・守りと攻めの両面作戦 給与カットと危機意識共有
・島をまるごとブランド化戦略
・あえて高いハードルを設定する
・UIターン者を呼びこむ
・周囲が勝手に動き出せば成功
・答えは常に現場にある
・角度を変えれば見えなかったものが見えてくる
 
○キーワード
外貨獲得、総合デパート海士、東京へ向かえ、
離島発 生き残るための10の戦略 (生活人新書)

離島発 生き残るための10の戦略 (生活人新書)

 

 

急に売れ始めるにはワケがある

 

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1)より

  • なんらかの感染現象において、すべてが一気に変化する劇的な瞬間を、本書ではティッピング・ポイントと呼んでいる。
  • 感染とは、あらゆる種類の事象に備わっている予期せぬ特性のことである。
  • 伝染病の第二の原理:小さな変化がなんらかのかたちで大きな結果をもたらすこと。
  • 感染とは、その根本のところでは、この変換のプロセスにほかならない。一つのアイディアなり態度なり製品なりを一気に広めようと思うとき、受け手である聴衆や消費者を、ある小さな、しかし重要な点で変えようとしているのだ。相手を感染させ、こちらの感染病へとかき集め、敵対から受容へと改宗させようとしているのだ。それは特殊な人々を通じて、とほうもない個人的つながりを持っている人を通じてなされる。それが少数者の法則だ。それは、人の心に粘りつき、行動を誘発するべく、情報の中身に手を加え、メッセージを記憶に残りやすいように変えることによってなされる。それが粘りの要素だ。また、背景の小さな変化が爆発的な伝染になる。
  • 感染的な運動を生み出すには、まず最初に小さな運動体をたくさんつくらなければならない。

原則1 少数者の原則

  • いかに社交的な、いかに活動的か、いかに知識があるか、いかに仲間うちで影響力があるか。
  • 高度に専門化された世界に属するアイディアや情報を、一般のわたしたちにも理解できるような言葉に翻訳してくれる。ある発想がメイブンやコネクターやセールスマンの手にかかると感染的になるのは、このようにして余分な細部を削ぎ落とし、他の部分を強化することによって、メッセージそれ自体により深い意味が出てくるからなのだ。もし、感染をスタートさせたいのなら、こういった方向でメイブンやコネクターやセールスマンを利用すべきであり、イノベーターからのメッセージをわたしたち一般人にも理解できるようなものに翻訳してくれる、手段なり人物なりを探し出さなければならない。
  • イノベーターから受け取った文化的合図-主流派の人たちにも見えていたかもしれないが、意味をくみ取れなかった合図-を均し、とぎすまし、より首尾一貫した形式に同化した。

コネクター

  • わたしたちは自分で思っている以上にこの種の人間を頼りにして生きている。世界を束ねる特殊な才能を持っているような人々を、媒介者(コネクター)と呼ぶ。
  • どんな人の人生岐路にも、友人や知人を作る並外れたコツを体得している一握りの人がそこかしこに散りばめられているということ。
  • その多種多様な世界を融通無碍に行き来する能力は、その個性にもともと備わっている要素と、好奇心や自信、社交性、そしてエネルギーなどの複合的要素の関数なのである。
  • 知り合いがたくさんいればいるほど、あなたの社会的力も強いということを意味する。弱い絆の達人。
  • わたしたちは、自分の属していない世界に通じ、新しい機会を得ようとするとき、コネクターの力を借りるのである。

通人(メイブン)

  • どうすれば良い買い物ができるかがわかったら、それを他人に教えたがっている。
  • メイブンとは他人の問題を解決することによって、自分の問題-自分の感情的必要性-を解決している人
  • 口コミによる伝染を始動させるための知識と社交的技術が備わっている。

セールスマン

  • メイブンはデータバンク、コネクターは社会的にかわの役割、セールスマンはそれを説得する技術を持つ。

原則2 粘りの要素

  • 記憶に粘りつく。
  • 余白の部分で提示方法にちょっとした工夫を加える(セサミストリートとブルーズ・クルーズの内容は本質的に変わっているわけではないが、マペットを立てたり、エピソードを何度も繰り返してみたりということが異なる)。
  • 正しい状況に置けば、誰もがうなずかざるをえないような、単純な情報の引き立て方がある。

原則3 背景の力

  • 環境の条件や特殊性に左右される。微妙で予測しがたい要素も、わたしたちの行動に作用する。
  • 感染はそれが起こる時と場所の条件と状態に敏感に反応する。
  • 感染現象は直接的な環境の些細な要素に手を加えることによって、それを反転させ、一気に傾かせることができる(「割れた窓」理論)。

150の法則

小規模で件密なグループには、あるメッセージなり発想なりが持つ潜在的な感染力を強化する力がある。

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)

  • 作者: マルコム・グラッドウェル,Malcolm Gladwell,高橋啓
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2007/06/23
  • メディア: 文庫
  • 購入: 44人 クリック: 299回
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common cafe コモンカフェ/山納洋

 ・いろんなバックグラウンドを持った人たちが出入りしてコミュニケーションして、自然な形で新しいアイディアやエネルギーが次々と生まれていくサロン。コモンカフェの理想形。

・市民が信頼し合い、協調・連帯していける土壌をつくること、市民共同体が地域に根付いていることがコミュニティの再生や地域経済の発展につながる。このソーシャル・キャピタルを熟成するためのインフラとしてのカフェ。
common cafe(コモンカフェ)―人と人とが出会う場のつくりかた

common cafe(コモンカフェ)―人と人とが出会う場のつくりかた

 

 

世界を変える人たち/デービッド・ボーンスティン

 アショカ・フェローの候補面接

・1.創造性、2.起業家にふさわしい性格、3.アイディアの中身、4.倫理観という4つの基準
・相手の生い立ちについて問いを投げかける
・起業家とは世界を変えるひとびと
・アイディアは発案者の手を離れても優れた内容であること
 
社会起業家の活動期は1.準備期、2.助走期、3.離陸期、4.成熟期。アショカは離陸期に支援する。
多くの社会起業家は子どもや若者を巻き込み、力を借りている。
貧しい国の社会起業家は、患者の家族や地域社会の人々に介護に必要な知識を植え付けるという共通の考えにたどり着いた。
貧困から人々を救おうとする社会起業家は、市場の仕組みを変えて、零細生産者に利益をもたらそうとしてきた。exグラミン銀行
 
世界を変える組織に共通の特徴
1.苦境にある人々の声に耳を傾ける
2.予想外の出来事からひらめきを得る
3.現実的な解決策を考える
4.適材を見つけ出して大切にする
 
成功する社会起業家の特徴
1.間違っていると思ったらすぐに軌道修正する
2.仲間と手柄を分かち合う
3.枠から飛び出すことをいとわない
4.分野の壁を超える
5.地味な努力を続ける
6.強い倫理観に支えられている
世界を変える人たち―社会起業家たちの勇気とアイデアの力

世界を変える人たち―社会起業家たちの勇気とアイデアの力

  • 作者: デービッド・ボーンスタイン,井上英之,有賀裕子
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2007/02/17
  • メディア: 単行本
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神戸学

 ・神戸から始まったものは、鉄道やマッチのような加工付加価値型が多い

 自由進取の気性、新しいもの好き。近代化の実験としての役割はうまくいったが、生み出したものを血肉にして熟成させる努力が足りない
・21世紀は大都市は文化的土壌が厚いか薄いかで決まる。知的・文化的魅力にあふれた雰囲気が活力源となり、さらなる文化の創造・新産業の創出を行なっていく。ストックが豊かになってこそ、新しい創造と発信につながる
・六甲山は1,000メートルに近い山が市街地のそばにあること、市民からも愛されていることが魅力。里山というよりも都市山
・神戸のこれからの産業は、観光、医療、農業(政令市の中で第2位)
神戸学

神戸学

  • 作者: 崎山昌廣,神戸新聞総合出版センター,神戸新聞出版センター=
  • 出版社/メーカー: 神戸新聞総合出版センター
  • 発売日: 2006/10
  • メディア: 新書
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持続可能な福祉社会/広井良典

 ・フローの再分配はできる限り簡素化し(ベーシックインカムなど)、ただしサービスやケアには十分な保障を行うと同時に、ストックの再分配を現在以上に重視する社会システム(相続など資産課税および土地・環境課税を通じた再分配)

・市場経済の領域拡大にはブレーキをかけ、それを市場経済を超える領域に再分配し、このことを通じて、市場経済の領域における供給過剰を是正するとともに、市場経済を超える領域の発展を促すシステム(ワークシェアなど)
 
○コミュニティ
・拡大成長の時代が終わった今、関係性そのものの組み換えという根本的な課題に日本社会あるいは日本人は直面している。集団が内側に向かって閉じるような関係性ではなく、独立した個人と個人がつながるような関係性への進化
 
○キーワード
人生前半の社会保障、若者基礎年金、定常型社会、持続可能な福祉社会
持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書)

持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書)

 

 

ライフサイクルイノベーション/ジェフリー・ムーア

 ・コンプレックスシステム、ボリュームオペレーション。BtoBとCtoCのようなもの

それぞれの企業の仕組みによって得意とするイノベーションの手法は異なる。コンプレックスのほうがボリュームに合うイノベーションをやろうとしてもうまくいかない。
 
○成長市場におけるイノベーション
・破壊的イノベーション 市場カテゴリそのものを新しく創造ずる
・アプリケーションイノベーション 特定の応用分野に対応することで市場カテゴリを拡大する
・製品イノベーション 多数の応用分野における価格性能比の大幅な向上により市場カテゴリを拡大する
・プラットフォームイノベーション 製品サービスを別の新しいタイプの製品サービスの推進要素となる
 
○成熟市場におけるイノベーション
・顧客インティマシー 表面における価値を付加する
 製品ライン拡張、機能強化、マーケティング、顧客エクスペリエンス
・オペレーショナル・エクセレンス 基盤部分のコストを削減する
 バリューエンジニアリング、インテグレーション、プロセス、バリューマイグレーション
 
○衰退市場におけるイノベーション
・自立再生
・企業買収再生
ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション

ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション

 

 

都市革命/黒川紀章

 ・多様な生物の種を保存するために最も有効なのは、生態系(森など)間を結ぶ生態回廊の構築である。種の多様性を維持するためには、小動物や鳥や昆虫などが生態系間を移動することによる、多様な種の相互交流が必要なのである。

・共生とは、対立、矛盾、あるいは厳しい競争関係にある二者、または複数の相手がそれでもなお相手を互いに必要とする関係。その基盤に中間領域がある。
・中心を空洞(公園、森、湖など)としてドーナツのような中心のない環状都市(ループシティ)。行政や教育などの住民サービス施設は周縁部に配置し、互いのクラスターが連結されるイメージ。道路は環状道路だが、住区内道路は生活道路としてクルドサック形式を取る。
・都市をひとつの統一された秩序とは見ずに、数千の細胞のような集まりと見る。その中心には公園だけでは足りない。細胞集合体の都市では、路地が重要。車ではなく、人間が歩くところ(江戸時代の商人が道端でモノを売っているイメージ)
・新しいタイプの民間による小さな共有空間をどう作るか。創造性を触発する場所。
・都市は定住人口のための専用ではなく、住む人、働く人、訪れる人のための共有空間でないといけない。
・自分たちの都市を国際的な視野から見る。クアラルンプールの人口だけでは国際空港の滑走路は1本でよい。しかし、そこをハブにするために、4本をつくった。
都市革命―公有から共有へ

都市革命―公有から共有へ

 

 

会議の教科書

  段取りの技術

  • アジェンダ
  • 作業計画表
  • 課題管理票

資料作成の技術

  • 提案/主張
  • 根拠(数字で示す)
  • 効果(定量効果と定性効果)
  • リスクと予防策
  • 実行計画

議事録

  • 会議の名称、開催日時、場所、出席者/欠席者、配布資料など基本事項
  • 会議で話し合った議題をリストアップした議題一覧
  • 議題別の合意事項と残課題
  • 主な議論
  • アクションプラン
会議の教科書 強い企業の基本の「型」を盗む!

会議の教科書 強い企業の基本の「型」を盗む!

 

 

戦争広告代理店/高木徹

  記者会見のポイント

  • シライジッチの語りは短いセンテンスで構成されており、区切りが明確
  • 聞くものに合わせて関心を引きつける表情を作れる
  • クライアントがほかの国の政府や国際機関に出した公式書簡のコピーをそのまま会見で公開する。こつはクライアントが手紙を出したら早く公開すること。しかし、ちゃんと相手が読んだことを確認してから
  • メディア各社を動かすことのできるキーパーソンの連絡先を抑え、人事異動に合わせて更新する
  • 記者会見では必ず数項目のポイントを立てた新提案を行う
  • プレスキットの配布。シライジッチの経歴、公式ステートメントの内容をコピー、シライジッチが国連事務総長に出した手紙のコピーなど。記者が記事を書くときに参考になりそうなものすべて
  • 会見をしたジャーナリストにはお礼の手紙を書く
メディアの関心を高める
  • メディアと政官界向けのニュース配信システム、ボスニアファクス通信
  • 情報の拡大生産 メディアでシライジッチの発言を流させ、FAXでほかのメディアに還流する
その他
  • メディアの中で味方とすべきジャーナリストのリストをつくる
  • サラエボ攻撃の映像が流れ続ければ、遠からず人々は慣れ飽きてしまう。
  • PRの仕事はメッセージのマーケティング
  • セルビア人をナチスになぞらえるとユダヤ人社会にホロコーストの犠牲者を冒涜していると受け止められる可能性があった
  • ほとんどすべての文書で民族浄化を使った
  • 国際的な首脳会議でありがちなのは、友好的な感じで世間話だけで終わってしまったということ。だれが何をどのように話すのかを事前に決める必要がある
  • サラエボに西側記者のためのメディアセンターをつくる。記者が仕事をしやすいように、本国と連絡がとれるFAXと電話を用意し、机と椅子、ソファ、飲み物などを用意する。そこで、毎日記者会見を開き、モスレム迫害のニュースを伝えればいい
  • 最初のニュースがスクープの形でもたらされたとき、主流とされるメディアが後追いをするかどうかで大きな波になれるかどうかが決まる
  • 取材対象の本質がわかりやすい形で映像化できる事件が起きることが、インパクトのあるドキュメンタリーを撮影する上で必須
  • 数日という短い間にさまざまなメディアに露出して同じ発言を繰り返すことが1つのアイディアを浸透させるために最も効果的
  • その人の評判を落とすためには、根拠があろうとなかろうと悪い評判をひたすら繰り返す
ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)

ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)

 

 

図解 実戦マーケティング戦略

 

図解 実戦マーケティング戦略より

マインドフロー

  • お客様の体験を、お客様の視点で、お客様が経験する順番で追っていく手法。
  • お客様から見て、あなたの問題がどこにあるのか、お客様がどこで止まっているのかを体系的に漏れなく考えていく手法。
  • その体験の関門をすべてクリアする必要があり、お客様が止まるところがあれば、そこを集中的に改善する。
  • ポイントは、お客様がどこの関門で止まっているかによって、行うべきマーケティングアクションが全く異なる。

売上増加の5原則

  1. 新規顧客の増加
  2. 流出顧客の減少
  3. 購買頻度の増加
  4. 買上点数の増大
  5. 1点当たり商品単価の向上

あげる商品の作り方

  • 一部を切り取る(例:10分間無料)。
  • 診断サービスを行う。
  • 物質化していることは重要。口頭で教えてあげるよりは、A4の2枚のコピーでも良いので、文章化・物質化しておく。
図解 実戦マーケティング戦略

図解 実戦マーケティング戦略

 

 

インサイト/桶谷功

 

  • インサイトとは消費者の本音である。本当の気持のこと。その本質は消費者に行動を起こさせる。
  • 従来の消費者分析は、人がアタマで論理的に考え行動するものだと考えた。インサイトは、人が気持ちや感情など心で判断し行動すると捉える。
インサイトの仮説の立て方
  • いくつものトレンドに共通する気持ちで、自分が担当しているカテゴリで活用できるものを探す
  • ほかのカテゴリでヒット商品が捉えている消費者の気持ちを、自分が担当しているカテゴリに適用する
  • 仮説のインサイトをチェックするために、同じような消費者の気持ちを捉えた別のカテゴリがあるかをチェックする
調査の仕方
  • エスノグラフィック調査 車に同席して聞く
  • ポラロイド写真調査 インタビューイがいろいろと写真を撮り、それを持ち寄り話しあう
  • コラージュ・エクササイズ いろんな写真を選んでもらい、それから話しあう
  • ポストカード調査 あなたに手紙が届きました、どんなことを想像するか
使えるインサイトか、使えないインサイトか
  • 新しい発見かどうか
  • 自分の担当しているブランドとの間に整合性はあるか
  • アクションにつながるかどうか
  • そのインサイトから発想が広がるくらい刺激的かどうか
  • おもしろいかつまらないか
  • キーインサイトに絞り込む
インサイト

インサイト

 

 

社会起業家/斎藤慎

 2004年の書籍

ベン&ジェリー・アイスクリーム
コモングラウンド
パタゴニア
ソトコト
共用品推進機構
アースデイマネー
などの社会起業家の初期のアメリカと日本の事例を紹介
著者の本業は、SRIのよう
社会起業家―社会責任ビジネスの新しい潮流 (岩波新書)

社会起業家―社会責任ビジネスの新しい潮流 (岩波新書)

 

 

ファシリテーション入門/堀公俊

 ・ファシリテーションとは、集団による知的相互作用を促進する働きのこと。中立的な立場で、チームのプロセスを管理し、チームワークを引き出し、そのチームの成果が最大となるように支援する

・種類:問題解決型、合意形成型、教育研修型、体験学習型、自己表現型、自己変革型
 
○ファシリテーターの技術
1.場のデザインのスキル
 場をつくり、つなげる
 チーム設計、プロセス設計、アイスブレイク
2.対人関係のスキル
 受け止め、引き出す
 傾聴と質問、非言語メッセージ、非攻撃的自己主張
3.構造化のスキル
 かみ合わせ、整理する
 論理コミュニケーション、ファシリテーショングラフィック、フレームワーク
4.合意形成のスキル
 まとめて、分かち合う
 意思決定手法、コンフリクトマネジメント、フィードバック
ファシリテーション入門 (日経文庫)

ファシリテーション入門 (日経文庫)

 

 

メルマガの基本

基本的な考え方

  • 目的を明確にする←読者対象と内容を選定する
  • 読者が関心を持てるようなテーマの情報を送る
  • 貴重な情報、もしくは独自の視点による、わかりやすい解説に価値がある
  • 読者が求めているのは、理解しにくい情報や点在している情報を、-あなたの言葉で分かりやすく整理して伝え続けること

読みやすくするポイント

  • 機種依存文字による文字化けに気をつける
  • 30~35文字で改行する
  • 行末には改行を入れる
  • 3~5行書いたら、1行空ける
  • 記号や罫線でメリハリをつける
  • 等幅フォントを使う
  • 専門用語はできる限り分かりやすく
  • 漢字を少なくする
  • URLやアドレスの前後は半角スペースを入れる
  • 英数字は半角を使う
  • 「」()は基本的に全角を使う
  • 適度に見出しを入れる

コンテンツ

  • タイトル
  • 発行日
  • 本文
  • メルマガ登録・解除URL
  • 連絡用メールアドレス
  • 関連書籍
  • 編集後記
  • 読者の声や質問など(メルマガでもっとお役に立てる情報を配信したいと思いますので、日ごろから疑問に思っていることを教えてください)

件名

媒体名、キャッチコピー、号数を入れる

配信

  • ターゲットの行動や心理を考え、効果が大きい曜日・時間帯を予測する
  • 顧客属性によっていくつかのシナリオを準備しておき、そのパターンの中に個別的な情報(会社名・名前・今後提供したいサービスなど)を入れる。例えば、一度も買ったことがない、一度だけ買ったことがある、何度も買っているなど
  • 名刺交換した人にメルマガを配信してよいかを確認する
  • 解約しやすく、誰が解約したか分からないほうがよい

メルマガでマーケティング

  1. 書籍に挟んだ葉書で書籍に関連した情報サイトに誘導
  2. メルマガに登録した人にフォーマットを無料ダウンロード
  3. メルマガで小冊子を販売し、各ページに相談専用の電話番号を入れ、仕事の依頼を受ける
  4. 小冊子の購入者と有料メール相談者のデータベースをつくる
  5. データベースを使い、自社内の電話営業をする

参照文献

イノベーションへの解

 新市場型破壊

・これまでお金や道具、スキルがないという理由で、これをまったく行わずにいたか、料金を支払って高い技能を持つ専門家にやってもらわなかった人が大勢いるか
・顧客はこのサービスを利用するために、不便な場所にあるセンターに行かないといけないか
次にローエンド型を考える
・市場のローエンドには価格が低ければ、性能面で劣る(が十分よい)製品でも喜んで購入する顧客がいるか
・ローエンドの過保護にされた顧客を勝ち取るために必要な価格で、魅力的な利益をあげられるビジネスモデルを構築できるか
最後に
・このイノベーションは、業界の大手企業すべてにとって破壊的だろうか。もし一社もしくは複数の大手企業にとって持続的イノベーションであれば、その企業の勝算が高い
 
相互依存型とモジュール型
・企業は競争圧力により、スピードを求められると、相互依存型の製品アーキテクチャを、モジュール型に進化させて問題を解決する
・モジュール方式を通じて産業の解体が実現し、かつて産業を支配していた統合型企業をモジュール型の特化起業が打ち負かす。統合はある時点で競争上不可欠だが、のちには競争上の障害となる
・当初のリーダー企業が顧客ニーズを行きすぎてしまった場合、アーキテクチャをモジュールとして公開し、サブシステムをモジュールとして積極的に販売するべき
 
コモディティ化
・バリューチェーンのなかの性能がまだ十分でない地点に位置する企業が利益を握る
 
価値基準
・新しい価値基準を生み出す唯一の方法は、新しいコスト構造を持った新しい事業部門を設置すること
 
資金
・成長は気長に待つが、利益は気短に急かすタイプの資金が生成期によい
 
P.345に経営者への助言のまとめがある
イノベーションへの解 利益ある成長に向けて (Harvard business school press)

イノベーションへの解 利益ある成長に向けて (Harvard business school press)

  • 作者: クレイトン・クリステンセン,マイケル・レイナー,玉田俊平太,櫻井祐子
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2003/12/13
  • メディア: 単行本
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小さな会社儲けのルール

 

小さな会社・儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略より

劣勢企業

  • 一騎打ち戦がしやすい商品を選ぶ
  • 接近戦や一騎打ち戦がしやすい営業方法を決める
  • そのためには接近戦や一騎打ち戦がしやすい特別な営業エリアを選ぶ

優勢企業

  • 間隔戦や広域戦がしやすい商品を選ぶ
  • 間隔戦や広域戦がしやすい営業方法を選ぶ
  • そのためには利用者の数が多い大都市を重視する

エリア戦略

  • 強い競争相手が少ないエリアを選ぶ
  • 営業エリアを狭い範囲に絞る
  • 絞ったエリア内で集中的にお客を増やす
小さな会社・儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略

小さな会社・儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略

 

 

市民の日本語/加藤哲夫

 ネットワーキングの三原則

・自分でできることは、自分だけでやらない
・他人に迷惑をかけることを恐れない
・一人ではとてもできそうもないことをする
市民の日本語―NPOの可能性とコミュニケーション (ひつじ市民新書)

市民の日本語―NPOの可能性とコミュニケーション (ひつじ市民新書)

 

 

クチコミはこうしてつくられる

 

クチコミはこうしてつくられる―おもしろさが伝染するバズ・マーケティングより

  • バズはそのブランドについての、クチコミのすべてである。ある特定の製品・サービス・企業について、あらゆる時点で行われる人と人とのコミュニケーションをすべて集計したものだ。
  • クチコミは常に情報を広めること(ここから遠くないところで雨が降っている)と、情報を分析すること(そこへ行くべきだろう)という2つの役割がある。
  • クチコミを作り出すのは、相互作用と信頼だ。

バズのビジネスへの影響度

バズがあなたのビジネスにどのような役割を果たすかは次の4つの要因に起因する。

製品の特性

  • エキサイティング型製品(本やレコード、映画など)
  • 革新的な製品(Webブラウザなど)
  • 経験型の製品(自動車、ホテルなど)
  • 複雑な製品(ソフトウェアや医療機器など)
  • 高価な製品(コンピュータや電気製品など)
  • 目に見える製品(洋服や携帯電話など)

人々の特性

人が違えば、話題にする製品も違う傾向がある。

顧客の結びつき

顧客が互いに結びついていればいるほど、バズがビジネスに与える影響は大きくなる。

自社のマーケティング戦略

自社のマーケティング戦略がバズに影響する可能性がある。

ネットワークのハブ

ある製品について平均よりも多くコミュニケーションする人たちのこと。情報を伝え、他者の製品についての意思決定に影響を及ぼす。

  • 新製品を初めて試す人々ではなく、ネットワークの残りの人々よりもほんの少し先を行っている。
  • ほかのネットワークのハブとのつながりを志向し、行動する。そのため、旅行などの回数が多い。
  • 常に情報に飢えているので、いろんなものに目を通す。
  • おしゃべりである。

通常のハブ

ある製品カテゴリにおいて情報や影響を与える人々のこと。

メガ・ハブ

報道陣、有名人など。通常のハブと同時にマスメディアを通じてメッセージを聞く人々との一方向性のリンクを持っている。

エキスパート・ハブ

特定の分野で顕著な地域を示してきたため、質問される人々。パソコンのことなど。

社会的ハブ

どんなグループでも中心になる人たちがいる。カリスマ性や仲間からの信頼などによって。

バスに影響を及ぼす社会ネットワーク

  1. 社会ネットワーク内のそれぞれの結びつきが見えない。
  2. お互いに似ている人々はクラスターを作る傾向があり、自社の従業員が顧客に類似しているほど、両者のコミュニケーションは容易になる。
  3. 自社の製品が特定のクラスターと密接になりすぎると、ほかのクラスターの人々に敬遠される可能性がある。
  4. お互いに知っている人を通じてバスが広がっていくのであれば、マーケッターはそのほとんどをコントロールできない。
  5. 情報はクラスター内に閉じ込められ、ほかのクラスターに広がっていきにくい。
  6. ネットワークのハブとコネクターはショートカットになりうる。そのため、社内の人が離れたネットワークの人とのつながりを作ることによって、意図的にショートカットを作ることができる。また、そのショートカットを作る可能性が最も高い人を識別することもできる。
  7. 人は身の周りの人と話すので、地域的な影響力は大事だ。
  8. ネットワークの外部にいる人たちは、新鮮な情報を運んできてくれる。
  9. インターネットはクラスターをつなぐショートカットとなる、弱い結びつきを作った。
  10. あるセグメントに属する人が別のセグメントに属する人とどのようにつながっているのかは決してわからない。

バズの創造を支援するための質問事項

  • あなたのクライアントや顧客は、典型的にどのような人から、あなたの製品について学んでいるか。
  • あなたの製品を推奨するとき、人々はどのようなことを言っているか。
  • あなたの製品についての情報は、強豪相手の製品と比べて、どれくらい早く広まるか。
  • ネットワークのハブはだれか。
  • 情報はどこで阻害されるか。
  • 顧客はいくつの情報源に依存しているか。どれが最も重要か。
  • 同じネットワークで、ほかにどのような情報が広まるか。

感染型製品の特徴

  • 感情的な反応をかきたてる製品(ブレア・ウィッチ・プロジェクトなど)
  • 自分自身を広告する製品(初期のインスタントカメラなど)
  • 足跡を残す製品(フィルムの現像など)
  • 利用者が増えれば増えるほど便利になる製品(電話、メールなど)
  • 互換性のある製品(そのソフトウェアがWinとMacのどちらでも使えるなど)
  • あとはすべて自分でしてくれる製品(インスタントカメラなど。シャッターを押すだけ)
  • ただし、次のどちらかを必ず満たさなければならない。製品のパフォーマンスが期待を上回ること、顧客が期待するよりも低い価格にすること。

感染を加速するために

  • いろんなネットワークになんとかして、つながりを作らないといけない。
  • 通常使われるであろうネットワーク、コミュニケーション・チャネルよりも多くのことをしないといけない(オンラインのネットワーク管理だけではなく、同時にセミナーも全国で開催するなど)。

ハブの見つけ方

  1. ネットワークのハブ自身に識別させる。情報を求めて、自分たちからあなたのもとに来る。
  2. ネットワークのハブのカテゴリを識別する。価値あるネットワークのハブを含んでいる可能性がある人々のカテゴリを識別する。
  3. 現場のハブに焦点をあてる。現場に向かい、5分でも人と話せばわかるもの。また、複数の会社で働いている人は、それぞれの会社に感染を広げる可能性がある。

ネットワークのハブとうまくやっていくために

  1. ハブを追跡し続ける。ハブを最初のターゲットにする。
  2. 話のネタを与える(イベントの参加など)。
  3. 自社の精神について話すことができる機会を提供する。
  4. 事実を与える。自社の製品をすでに知っていると考えるべきではない。
  5. ハブが自社の製品を利用しているところを、ほかの人々が見れるようにする。

種まき

  • 自社の製品のクチコミの広がりを加速するために、各クラスターの重要なメンバーに種をまいている。種は実際の製品だったり、その見本だったりする。
  • 製品により高い関与を持っている人を、異なったネットワークから手に入れて、彼らがほかの人に新製品について話すことができるようにする。
  • 活動的ではない死んだネットワークを識別することが大事。そのネットワーク内で自社の製品がどれくらい話されたか、だ。しかし、種はそれらのネットワークにもまくべき。

種まきキャンペーンの原則

  1. 通常よりも広い範囲を視野に。メディアや書店など伝統的なネットワーク以外にも。
  2. 彼らの手に製品を。製品全体を経験してもらう。
  3. 価格障壁を低く。可能ならば無料で。
  4. 声なき声に耳を。死んだネットワークにも種まきを。

よいストーリー

  • 情報を制限しつつ、徐々に公開しなければならない。
  • 裏話を公開する。
  • 静かなメッセージよりは、突飛なメッセージのほうが生き残る可能性が高くなる。
  • 重要な要素は主人公。人が注目されているときは、バスがより早く広がる。

ネット上のバイラルマーケティング

  • 製品自体をコミュニケーションプロセスの一部にする。電子メールなど。
  • 顧客同士に相互作用させる。互いに話をすように動機付ける。
  • 顧客が口コミを広めるのを促進する。友達に簡単に転送できるようにするなど。

紹介者に報酬を与えるべきか

  • あまり高価でない。
  • その製品を信頼しているから勧めていると感じられるようにする。
  • この手のマーケティングをする前に、顧客に確認する。
  • 直接的な金銭的報酬ではないものにする。例えば、自社のゲームで使えるカードなど。
  • 紹介しないのに報酬を得られるようにはしない。

広告とバス

  • あるクラスターではよいバスが生じているのに、ほかのクラスターでは支援が必要なことがある。
  • ネットワークのハブに到達するために効果的な方法である。
  • その製品を採用したのが自分たちだけではないこと、その決定を正当化するための理由付けになる。
  • 正確な情報を広告で届けることによって、メッセージのゆがみに部分的に対応できる。
  • しかし、広告はクチコミほど信用されていないし、メッセージを押し付けようとする広告は、バズを殺してしまう。
  • 証言型広告が信用されるのは、実際に顧客だから。有名人は注意をひき、彼らの行動をまねさせるが、証言型広告よりもクチコミを刺激しない。

広告とバズについての法則

  1. シンプルさを保つ
  2. 新しいことを伝える
  3. できないことを言わない
  4. 自社の製品のどこが特別なのかを顧客に明確に表現してもらう
  5. バズを測定し、耳を傾ける

流通チャネルとの協力

  • ネットワークの中で信用されている卸売業者に種をまく。また、種をまくだけでなく、ジャンプ台としても利用するべき。
  • あえて流通チャネルを限定させ、稀少性を高めることもできる。

バズを生き続けさせる

  • 顧客の関与を増やし、製品について考えてもらう時間やきっかけを増やす。イベントやコンテストなど。
  • その製品をまだ使ったことがない新しい顧客をつくる。
  • 話す価値がある創造的な改善を行う。
クチコミはこうしてつくられる―おもしろさが伝染するバズ・マーケティング

クチコミはこうしてつくられる―おもしろさが伝染するバズ・マーケティング

 

 

キャズム

 

キャズムより

キーワード

  • アーリーアダプター
  • アーリーマジョリティー
  • シナリオ
  • ホールプロダクト
  • ポジションステートメント
  • 販売チャネル

まとめ

  • 支配できそうなニッチ市場をターゲットとし、そこからライバルを追い払い、そこを起点として戦線を拡大する。
  • 絞り込む相手とは、攻略可能な相手であり、将来的にもそこをテコにして、市場を拡大できることである。
  • アーリーマジョリティーは製品を比較して、その中で最も有名な製品を購入する。
キャズム

キャズム

 

 

イノベーションのジレンマ

 

事例
ハードディスク、掘削機、ミニミルなどの鉄鋼業界
 
ポイント
破壊的イノベーション
持続的イノベーション
バリューネットワーク
 
成功方法
1. 破壊的技術を開発し、商品化するプロジェクトを、それを必要とする顧客を持つ組織に組み込んだ。
2. 破壊的技術を開発するプロジェクトを、小さな機会や小さな勝利にも前向きになれる小さな組織に任せた。
3. 破壊的技術の市場を探る過程で、失敗を早い段階かもわずかな犠牲でとどめるよう計画を立てた(1度ですべての資源を使わず、試行錯誤するための資源や信頼が必要)
4. 破壊的技術に取り組むために、主流組織の資源の一部は利用するが、主流組織のプロセスや価値基準を利用しないように注意した。
5. 破壊的技術を商品化する際は、その特徴が評価される新しい市場を見つけるか、開拓した。
 
その他
・実績ある企業をそのニーズに縛り付けているのは、顧客だけではなく、自らが所属するバリューネットワークだ。
 例 ハーレーのディーラーは、ハーレーにとって有利な事業タイプが、自分たちにとっても有利になる経済モデルを持つ。両者は同じバリューネットワークで共存しているので、その下を行こうとするホンダに対して、どちらかのみが追いつこうとするのは難しい
・破壊的技術に関しては、新しい市場に早い時期に参入したほうが利益を得られる(持続的技術はそうではないこともある)
 
イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)

 

 

なぜこの店で買ってしまうのか

 

なぜこの店で買ってしまうのか―ショッピングの科学より

  • 適合性と収益性は全面的かつ複雑に結びついている。あらゆる面において前者を心がけよ、そうすれば後者が保証される。
  • 高度に個人的な買い物客のニーズに対応するショッピング環境を構築し、運営せよ。そうすれば繁盛する店が生まれる。
  • 消費者にとって気になる商品、つまり便利そうだったり、他の商品とくらべてみたりしたいものであれば、消費者はそれをじっくりと吟味する。

販売店の役割

  • さわったり試したりなど、感覚に訴えること
  • ひと目で気に入ること
  • 他の人とのやりとり

ネットショップの役割

  • すぐに買えること
  • 暇つぶしに商品を物色できること
  • 検索できること
  • 購入する前に情報を集め、スペックや製品に関する批評を閲覧できること
  • 購入も物色も目的としないが、すでに所有している製品について質問したり、苦情を述べたりするために企業と接触できること
なぜこの店で買ってしまうのか―ショッピングの科学

なぜこの店で買ってしまうのか―ショッピングの科学

 

 

社会起業家/町田洋次

 ・社会起業家は90年代後半にDEMOSが提唱した

・シンクタンクは、学者並みの分析力、ジャーナリストのような伝達力、ビジネスマンの提案力、儲けるための起業家精神が必要
・DEMOSの事例の多くは、背景に移民が増え、貧困家庭が犯罪などの社会問題を起こすなどの背景があるようだ
・アメリカはグラスルーツリーダーという社会起業家に近い概念があり、ひとつの都市が古い産業の衰退を業態転換させ、都市を復興させるというもの
社会起業家―「よい社会」をつくる人たち (PHP新書)

社会起業家―「よい社会」をつくる人たち (PHP新書)

 

 

「社会調査の」ウソ/谷岡一郎

 リサーチ・デザインとは、何を知りたいかを明確にするプロセス。通常は、1.時期・回数、2.データ収集方法、

3.質問票、4.サンプル抽出、5.分析の手順。
その他、社会調査の事例を取り上げながら、なにがダメでなにがよいのかは参考になる。
「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)

「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)

 

 

ムハマド・ユヌス自伝/ムハマド・ユヌス

 

開発援助について

・貧しい人々が金貸しの囚われの身から自由にならない限り、どのような経済プログラムも貧しい人々を社会的な孤立から救い出すことは不可能だろう。

・ますます多くの国際コンサルタントが、海外援助ビジネスから毎日相当の売り上げを得るようになっている。資金を提供する側の決定を、より強く人々の印象に残る形でアピールする技能を持った人間ほど、最高のコンサルタントだと言われている。再び確実に雇ってもらえるように、決められた枠組みの中で動き回っているに過ぎない。
・コンサルタントが資金受取り国にもたらす弊害は、受け取り国の人が自分の国について考えたり、国家を導こうとする意欲を麻痺させてしまう。
・あなたが資金提供国の役人で出世したいのであれば、最も高い値がつくプロジェクトを契約まで持っていけばよい。そのためには、資金受取り国の官僚や政治かを買収する。政府高官が新しく所有する家を高額の賃料で借りるなどはありふれた事例だ。
・バングラデシュが外国から受けた資金援助は過去26年間で300億ドル以上になる。その75%は現金でバングラデシュで届いていない。機械や必需品など、それ以外にも専門家やコンサルタントの支払いに使われていた。残りの25%はバングラデシュに届き、地方の製造業者やコンサル、専門家に払われている。
・開発援助は、開発援助を受けている国々の人口の底辺から50%にあたる貧しい人々の経済的地位が改善されることを意味するべきだ。その資本投入額に対する実質所得の伸びで計測されるべき。
・海外からの資金援助で最新の灌漑技術に投資した。だが、農業経営という人間中心の問題を解決するために、時間や手段、努力といったものを投じる人間は誰もいなかった。
・開発援助で本当に貧しい人々と少しはましな人々を一緒に対照にしてしまうと、少しましな人たちが本当に貧しい人達を駆除してしまう。
 
貧困、マイクロクレジット
・飢えや貧困の問題は男性よりも女性の問題だ。
・女性を通じて家計にお金を行き渡らせたほうが家族の利益になりやすい。
・マイクロクレジットは貧困を緩和するだけではなく、人々を社会的に融合するための道具になった。
 
プログラムの進め方
・女性が私たちのプログラムに興味を持ってくれるようになるまで、私たちは自ら女性の借り手を探さなければならなかった。
・グラミンはどこか新しい場所で活動を開始するときは急いでせずに、対立しないようにゆっくりと活動を広めていった。
・他の国でグラミン式を実施するということは、異なる文化的背景において、本質的な特徴を模写するということだ。
ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家

ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家

  • 作者: ムハマドユヌス,アランジョリ,Muhammad Yunus,Alan Jolis,猪熊弘子
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: 単行本
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イノベーションと起業家精神/P・F・ドラッカー

 ■イノベーションの機会は7つ

1.予期せぬことの生起。予期せぬ成功、予期せぬ失敗、予期せぬ出来事
2.ギャップの存在
3.ニーズの存在
4.産業構造の変化
5.人口構造の変化
6.認識の変化。ものの見方、感じ方、考え方の変化
7.新しい技術の出現
信頼性と確実性の大きい順
 
 
■予期せぬことの生起
 
○予期せぬ成功
体系的に探求しないと気づかない。機会でもあり、要求でもある。
1.これを機会として利用することは、自社にとってどんな意味があるか
2.その行く先はどこか
3.そのためには何を行わなければならないか
4.それによって仕事のしかたはどのように変わるか
 
○予期せぬ失敗
慎重に計画し、設計し、実施したものが失敗したときはその失敗そのものが、変化とともに機会の存在を教えてくれる。競争相手も同じように見ておく。
「分析できるほどはまだわからない。外に出かけ、観察し、質問し、聞いてくる」
 
○外部の予期せぬ変化
イノベーションとして利用できるかは、その機会が自らの事業の知識と能力に合致していること
大企業は最小のリスクで最大のイノベーションを起こせるはず
 
 
■ギャップを探す
ギャップは1つの産業、市場、プロセスの内部に存在する。その産業や市場、周辺にいる者にははっきりと認識できるが、その内部にいる者は「ずっとそうだった」と言う。そのずっとは最近だったりする。
 
○業績ギャップ
順調に成長している市場なのに、業績が上がっていないのであれば、なんらかのギャップが存在する。
原因を知る必要はない。「このギャップをイノベーションの機会として利用するためにはどうするべきか。何がそれを機会に変えてくれるか。何ができるか」
 
○認識ギャップ
ある産業の内部の人たちがものごとを見誤り、現実について誤った見方を持っているとき、努力は間違った方向に向かう。それに気づき、利用する者にとって認識ギャップを利用できる。
 
○価値観ギャップ
その背後には、傲慢と硬直、独断がある。ex日本人が一家に一台テレビを持つことなんてない。
 
○プロセスギャップ
顧客の声に真剣に耳をかたむけること。プロセスギャップは、その業界の中にいる人たちのみである。
 
 
■ニーズを見つける
 
○プロセスニーズ
課題からスタートする。すでに存在するプロセスの弱みや欠点を補う。ex 植字機 出版物は多かったものの、植字のみ熟練工を必要とした
 
○労働力ニーズ
ex 電話交換手が圧倒的に足りない←交換手を必要としない自動交換機の開発
 
○知識ニーズ
開発研究。明確に理解し、明確に感じることのできる知識が欠落している。的を絞るほどよい結果が出る。
 
○ニーズにもとづくイノベーション(特にプロセスニーズ)が成功するための前提
1.完結したプロセスについてのものであること
2.欠落した部分や欠陥が一箇所だけあること
3.目標が明確であること
4.目標達成に必要なものが明確であること
5.もっとよい方法があるはずとの認識が浸透していること=受け入れの態勢が整っていること
 
○成功の条件
1.なにがニーズであるのかが明確に理解されていること
2.イノベーションに必要な知識が手に入ること
3.問題の解決策が、それを使う者の仕事の方法と価値観に一致していること ex 弁護士向け判例のデータベースなど
 
 
■産業構造の変化を知る
その産業の外にいる者に対し、例外的ともいうべき機会を与える。内部にいる者にとっては、その同じ変化が脅威に見える。
リーダー的な供給者や生産者は、必ず市場の中で成長しつつある分野を軽く見る。
 
○変化の兆候
1.急速な成長。ある産業が経済成長や人口増加を上回る速さで成長するとき。
2.時を同じくしてそれまで業界トップだった企業の市場の捉え方が現実を反映せず、歴史を反映したものになる。
3.いくつかの技術が合体したとき。 ex 構内交換機(電話とコンピューター)
4.仕事のしかたが急速に変わるとき。 ex 医師が個人経営から共同経営などに乗り換える
 
○成功の条件
単純でないといけない。複雑なものは失敗する。
 
 
■人口構造の変化
人口の増減や年齢構成、雇用や教育水準、所得など人口構造の変化は明白。
いかなる製品が、誰によって、どれだけ購入されるかに対し、大きな影響を与える。
予測は難しくても、構造の変化が社会に影響を与えるまでには、リードタイムがある。
イノベーションの機会となるのは、既存の企業や団体がそれを無視してくれるから。
分析方法は人口にかかわる数字、年齢構成が重要である。人口の重心の移動が大事。
統計だけではなく、現場に行き、見て、聞くべき。
 
 
■認識の変化をとらえる
世の中の認識が「半分入っている」から「半分空である」に変わるときに機会が生まれる。 ex 平均余命や癌の発生率が変化しているのに、アメリカ人が健康ノイローゼにかかっている。
実体は変わらず、認識が変わる。
タイミングが決定的に重要。
認識の変化と見えるものの多くは、一時的な流行にすぎない。そのため、小規模に、かつ具体的に着手しないといけない。
 
 
■新しい知識を活用する
ほとんどの場合、必要なろもろもろの知識が出揃い、どこかで使われるようになったとき。
イノベーションを行おうとする者が、欠落した部分を認識し、自らそれを生み出すこともできる。
 
○特徴
1.リードタイムがきわめて長い。25年から35年。
 外部から危機がやってきたときのみ短縮される。 ex 戦争など
 科学技術以外の知識にも言える 
2.科学や技術以外の知識を含め、いくつかの異なる知識の結合によって行わる。 ex 飛行機 自動車の動力と空気力学。それらはまったくの別物。
 
○特有の条件
1.知識そのものに加え、社会、経済、認識のすべての要因分析をする必要がある。
 いかなる要因が欠落しているのかを分析し、それを手に入れられるか、延期するべきかを検討する。
2.戦略を持つ。
 システム全体を自ら開発し、それをすべて手に入れる。 ex ポラロイドカメラ
 システム全体ではなく、市場だけを確保する。
 戦略的に重要な能力に集中し、重点を占拠する。 ex インテル
3.マネジメントを学び、実践する。
 
○開放期
きわめて長期に、今にもイノベーションが起こりそうでありながら何も起こらない期間が続く。突然、爆発が起こる。数年間にわたる開放期があり、事業が乱立され、華々しく焦点があてられる。5年後には整理が始まり、ごくわずかな企業が生き残る。
 時間が敵。失敗は許されない。
 開放期が混み合ってきたので、生き残りの確率が小さくなった。
 
 
■イノベーションの原理
 
○なすべきこと
1.機会の分析。
2.外に出て、見て、質問し、聞くこと。イノベーションは理論的な分析でもあり、知覚的な認識の問題でもある。
3.単純かつ具体的なものに絞る。
4.小さくスタートする。
5.最初からトップを狙う。
 
○なさぬべきこと
1.利口過ぎないこと。普通の人間が利用できること。
2.多角化しない。一度に多くのことをしない。
3.明日のためにイノベーションを行わない。現在のためにイノベーションを行う。
 
○成功条件
1.仕事でないといけない。 ex エジソンですら電気分野でしかできなかった。
2.強みを基盤とする。「自分や自社に最も適した機会はどれか。自分たちが最も得意とし、実績によって証明済みの能力を生かせる機会はどれか」
3.経済や社会を変える。
 
 
■起業家精神のためのマネジメント
イノベーションにとっての障害は、既存の事業そのものであり、成功している事業である。
 
○起業家精神発揮のための条件
1.イノベーションを受け入れ、変化を脅威ではなく、機会とみなす組織をつくる。
2.イノベーションの成果を体系的に測定する。少なくとも評価する。
3.組織、人事、報酬について、特別の措置を講じる。
4.いくつかの行なってはならないことを知る。
 
○経営政策
1.活力を失ったもの、陳腐化したもの、生産的でなくなったものを廃棄するための制度化
 今日これから、この製品、市場、流通チャネル、技術を手掛けるか。ノーであれば、その活動に資源を浪費しないためにはどうするべきか。
2.製品、サービスなどにそれぞれライフサイクルがあることを前提として、現状を分析し、把握すること
3.いかなるイノベーションをいかなる領域において、いかなる期限で行う必要があるかを明らかにする
 イノベーションの規模は、目標とする成果の3倍に設定すること
4.イノベーションの目標と期限について起業家として計画をたてる
 
○経営政策の具体的な内容
1.マネジメントの目を機会に集中させること。今日、マネジメントに提示されるのは問題ばかりである。本来は業績が上回った分野を提示するべき。
2.二日間におよぶ戦略会議を開催。とくに成功の要因を報告する。「何を行ったか」「いかに機会を見つけたか」「何を学んだか、現在どのようなイノベーションの計画を持っているか」
3.トップマネジメントが若い人たちと会っている。
 若い人向けの提案会を開催。製品や工場、市場やサービスについて何か新しいこと、新しい仕事のしかたを提案する者には、提案の具体化についても責任を持たせること
 
○イノベーションの評価
業績評価の中にイノベーションの成果についての評価を組み込まないといけない。
1.それぞれのプロジェクトに成果を期待にフィードバックする。
2.イノベーションにかかわる活動全体について、定期的に点検する。
3.イノベーションの成果全体を、企業全体のイノベーションにかかわる目標や市場における地位、企業全体の業績との関係において評価する。
 既存の企業にとっては「イノベーションにおいてリーダーシップをとっているか」「少なくともリーダーシップを維持しているか」
 
○組織構造
起業家的な事業は、既存の事業から分離しないといけない。
核となる人は、かなり高い地位にあること。専任ではなくてよい。
当初の報酬は、新しい事業を担当する直前に合わせる。成功した際には相応の地位、ボーナス、ストックオプションの付与などを与える。失敗しても元の仕事、元の報酬に戻れるようにする。
イノベーションにかかわる全責任を1人の人間や1つの単位組織に持たせる。中小企業であればCEO、大企業ではトップマネジメントの1人や小会社など
 
○行なってはならないこと
1.管理部門と起業家的な部門を一緒にすること
2.特に大企業は起業家と組んで合弁事業を行なってもあまり成功していない。自社の人材のほうが成功している。組織がイノベーションを欲していないといけない。
3.得意な分野以外で行うこと。
4.買収によって行うこと。買収はかなり早い段階でマネジメントを送り込まない限り成功しない。
 
 
■社会的機関における起業家精神
 
○既存の事業がイノベーションの障害となりやすい原因
1.成果ではなく予算で活動する。活動の一部を捨てることは、縮小を意味する
2.利害関係者が多い。既存の事業者から反対を受けやすい。
3.自らの使命を絶対的存在とみなし、経済的な費用効果の対象としてみない。
 つまり、自らを最適化ではなく、最大化する。目標が最大化にあっては、目標は絶対に達成できない。
 
○起業家原理
1.明確な目的を持つ。自分たちはなぜ存在しているのか。
2.現実的な目標を持つ。空腹の絶後ではなく、飢餓の減少。
3.いつになっても目標を達成できないのであれば、目標を再点検する。
4.イノベーションの機会を自らの活動に組み込む。
 
 
■ベンチャーのマネジメント
 
○原理
1.市場に焦点を合わせる
2.財務上の見通し、特にキャッシュフローと資金について計画を持つ
3.トップマネジメントのチームを、実際に必要となるはるか前から用意する
4.創業者自身が自らの役割、責任、位置づけを決断する
 
○市場志向
ベンチャーが成功するのは、多くの場合、考えてもいなかった市場で、考えてもいなかった客が、考えてもいなかった製品やサービスを、考えてもいなかった目的のために買ってくれること。
まったく新しいものは市場調査できない。
市場志向であるためには、実験が必要。その製品やサービスを実際に使ってくれる人を探す。
 
○財務上の見通し
財務政策の欠如は、成長の次の段階の最大の病気になりうる。
1.今日のための現金がない
2.事業の拡大資金がない
3.支出や在庫、債権を管理できない
成長するということは資金の不足を意味する。現金と資本が必要。利益は虚構である。
キャッシュフローの分析と予測と管理を必要とする。
最悪のケースを想定し、常に1年先を見て、どれだけの資金がいつ頃、なんのために必要になるかを知らないといけない。
債務は思ったより2ヶ月早く決済しないといけず、債権は2ヶ月遅く決済されるという経験則がある。
 
○フランチャイズ成功の原則
1.事業単位をそれぞれできるだけ早く、遅くとも2、3年以内に採算にのせる
2.素人のフランチャイジーなどマネジメント能力がなくても、本部からの指示なしでもマネジメントできるよう、事業内容を定型化しないといけない
3.事業単位のそれぞれが、かなり早い時期に追加資金を必要とせず、次の事業単位を資金的に助けられないといけない
 
○トップマネジメントチームの構築
前もって構築すること。3年以上かかる。
1.創業者が、事業にとってとくに重要なことについて、主な人たちと相談する
2.創業者を含む主な人たちが「自分が得意とするものは何か、ほかの人たちが得意とするものはなにか」を考える
3.「それぞれの強みに応じていずれの活動を担当するべきか、誰がどの活動に適しているか」を考える
4.最後に、重要な活動のすべてについて、目的と目標を定める
はじめの1年はこのマネジメントチームを非公式とする。2、3年後にはマネジメントチームが必要となったときに、すでに存在している。
うまくいかないケースは、1.創業者が能力と関心をもつ1つか2つに没頭している、2.良心的すぎて、自分の能力にあったものを行わない
 
○創業者の貢献
「なにをしたいか」「自分は何に向いているか」ではない。「客観的に見て、今後、事業にとって必要なことは何か」
 
 
■起業家戦略
 
○総力による攻撃
市場の支配、新しい市場を創造することを目指す。外部の門外漢は通念を知らないため、うまくいきやすい。
うまくいけば、もっとイノベーションの努力をしないといけない。
成功すれば、自らの手で自社製品を陳腐化しないといけない。さらに価格を下げ続けなければいけない。
 
○弱みへの攻撃
創造的模倣:だれかが新しいものを完成間近まで作るのを待つ。短期間で顧客が満足し、代価を支払ってくれるものをつくり、標準となる。
最初にイノベーションを行ったものが、すべてのことを行い、市場を専有してしまっていることはそれほど多くない。
すでに存在している需要を満たすのであって、需要そのものを満たすわけではない。
 
起業家的柔道:ユーザー別の機器によって、最大化ではなく、最適化を図り、市場を持っていく。
特に成功する状況は、1.トップ企業が予期せぬ成功や失敗を見過ごす、2.新しい技術が出現し急成長するが、創業者利益を取るがために、価格を下げない、3.市場や産業が構造変化するとき。
業界とメーカー、取引先、商慣習、特に間違った商慣習などの経営分析から入る。市場を調べ、戦略に対する抵抗が最も小さく、成功しそうな分野を探す。
 
○ニッチの占拠
関所戦略:製品がいずれかのプロセスにおいて不可欠であり、製品の価格よりも圧倒的に大きなリスクを有するもの。
最初にその市場を占めたものが占拠できるほどの大きさである。大きな成長は見込めず、急激な需要の減速が起こることもある。
 
○専門技術戦略
生態学的なニッチによって支配地位を確立する、技術の標準となる。 ex 自動車部品メーカー
1.新しい産業、習慣、市場、動きが生まれる揺籃期にスタートしないといけない。
2.独自、かつ異質の技術を持たないといけない。
3.絶えずその技術の向上に努めないといけない。
しかし、1.自らの専門領域のみになり、2.誰かほかのものに依存しないといけない、3.専門技術が一般技術になってしまうことがある。
 
○専門市場戦略
専門技術戦略の「市場」版。市場に関する特殊な知識を有する。
自らが成功することで専門市場が大衆市場になることがある。 ex トラベラーズチェック
 
■価値の創造
1.効用戦略
2.価格戦略
3.顧客戦略
4.価値戦略
イノベーションと企業家精神―実践と原理

イノベーションと企業家精神―実践と原理

 

 

売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則

 

売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則より

  • マーケティングの基本的な課題は、先頭を切れる分野を創造すること。ほかに優っていることよりも、先頭を切ることのほうが大切。
  • 最初のブランドが一般に先行的立場を維持する1つの理由は、そのブランド名がしばしば商品の総称になるから。新しい分野に新商品を導入しようとする場合には、総称になり得るような名前を選ぶ。
  • 顧客の心に最初に入れなかったとしても、一番手になれる新しいカテゴリを見つければよい。
  • 市場に最初に参入するのは、顧客の心の中に真っ先に入り込めるということが重要。
  • マーケティングにおいて最も無駄な行為は、人の心の中を変えようとする試みである。
  • マーケティングの世界に存在するのは、顧客や見込み客の心の中にある知覚だけである。
  • 見込み客の心の中に、簡潔で、利点を伝える言葉を植え付ける。
  • 他社にあなたの言葉を使わせるほうが賢い。リーダーになるためには、追随者がいなくてはならない。
  • いったんあなたの言葉が決まったら、市場でその言葉を守るためにあらゆる手を尽くさなければならない。
  • 自分の競合他社が顧客の心の中にある言葉を植え付け、あるポジションを占めている場合に、その同じ言葉を植え付けようと試みるのは無駄である。
  • 椅子の法則とは、私たちは顧客の心の中にある椅子のどの位置にいるか。最上段か、二段目か。椅子にのってすらいないだろうか。
  • 初めのうち新しい商品カテゴリの椅子には、多数の段がついているが、次第にその椅子が二段式椅子に変わっていく。
  • 椅子の二段目にいるときは、最上段のエッセンスを見つけ出し、顧客にそれと反対のものを提供する。
  • 業界のナンバーワンがその座を維持する方法は、新たに登場するカテゴリにそれぞれ異なるブランド名を使用することである。
  • 長期的なマーケティング効果は、短期的な効果の正反対である場合が多い(バーゲンセールは短期的に売上を増やすが、長期的には売上を減らす)。
  • ラインの拡張はまず効果を発揮しない。長期的には失敗するとしても、短期的には成功することがあり得る。
  • 犠牲の法則とは、製品ライン、ターゲット市場、絶えざる変更を犠牲にすること。製品ラインは減らすべき。ターゲットは市場ではなく、商品を実際に買う顧客でもない。ペプシのターゲットはティーンエイジャーだが、自分を29歳だと思いたい50歳の男性も含まれる。ポジションを変えないことがよい。
  • ナンバーワンと張り合えるような正反対の属性を探すほうがよい。
  • あなたが自分について語るネガティブな言葉は、即座に本当のこととして受け入れられる。
  • マーケティング努力は、すでに顧客の頭の中に定着しているアイディアやコンセプトを利用することに注がれるべきである。マーケティング計画は、それをしつこく繰り返し、徹底させることに使われるべき。
  • あなたのネガティブなメッセージがネガティブなものとして広く認知されることが肝心。顧客に同調心が沸くようではなくてならない。次には、ポジティブな訴えに素早く移る。
  • マーケティングにおいて実効を上げる唯一の行動は、一回きりの大胆な一撃である。競合会社の弱点はただ1ヶ所しか存在しない。
  • 競合他社の反応を見通せないことが、マーケティングで失敗する主な理由である。その対応方法は、組織内にできる限りの柔軟性を埋め込んでおく。
  • 成功の方法は、客観性。うぬぼれは敵。
  • ファッドは水を差すことを心がける。商品への需要を長く維持する方法は、その需要を完全には満たさないこと。利益をもたらすのは長期にわたるトレンド。
  • 万事が順調であるとき、会社はパブリシティを必要としない。パブリシティを必要とするのは、たいてい困ったときである。
  • ファッドはしばしばパブリシティの対象となるが、トレンドはほとんどならない。ファッドは短期的現象であり、利益をもたらしてはくれるが、会社の成長には大きく貢献しない。ファッションとは、繰り返し現われるファッドである。
売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則

売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則

  • 作者: アルライズ,ジャックトラウト,Al Ries,Jack Trout,新井喜美夫
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非営利組織の経営/P・F・ドラッカー

 

非営利組織の経営―原理と実践より

  • 非営利組織を効果的に運営していくためには、サービスを構想する段階からマーケティングを組み込んでおかなければならない。そして、これこそがトップの仕事である。
  • マーケティングを行うに当たって大事なことは、自分たちがとくに優れた能力を有する分野だけに、集中することである。
  • 顧客にとって価値あるものは何か、どうやったら自分はその価値に迫ることができるか。
  • 第1に、目標を明確に定めなければならない。そして、その目標を特定の場合、特定の市場に従って、特定の成果、特定のターゲットに転換しなければならない。
  • 次に、ターゲットとしたそれぞれのグループごとに、マーケティングの計画を立て、行動しなければならない。
  • 次に必要とされるのがコミュニケーション、しかもきわめて多くのコミュニケーションであり、そしてトレーニングである。そしてここでも、「誰が、何を、いつ、どのような成果を求めて行うべきか」、「どのような道具が必要か」、「どのような言葉を使うか」が問題になる。
  • 次にどのような資源が必要かということである。
  • 最後に考えるべきは、いつまでに成果を達成すべきかということである。
  • 意見が分かれるであろうからという理由で目標を明確化することを避けてはならない。
  • 異なる市場に対し、同じメッセージをもって働きかけてはならない。
  • マーケティングの効果を計る一つの方法は、そのおかげでより多くの人々が、その組織を知ることになったか、その組織を好きになったかどうかを見ることである。
  • 正しい手順というのは、第一に、サービスを提供したいと思っている市場と、その市場におけるニーズとを理解するために、顧客についての調査を行う。第二に、セグメンテーションをして、かかわりをもとうとしているグループそれぞれが別のものだということを認識する。第三に、それぞれのグループを満足させることにターゲットを絞って、方針や、方法や、プログラムを策定する。そうしたことをしたうえで、最後のステップとして、プログラムの宣伝を行う。
  • マーケティングをまったくやったことがない、あるいはほとんどやっていなかった非営利機関が、本当に効果的なマーケティングの手順やプログラムを作り上げようというのであれば、五年から十年はかかるでしょう。そして、この点が大事なのですが、多くの組織が一年、二年で努力をやめてしまう。
  • 組織が長期にわたって伸びていくためには、感情に訴えるだけではなく、理性に訴えなければならない。
  • 調査の対象として最も重要なのは、顧客であるべき人たちである。たとえば、信者ではあるが、教会に来るのをやめてしまったような人たちである。
  • 本来なら顧客になっているはずなのに、サービスが自分たちの利用できる形になっていないために、まだ顧客になっていないという人々にとって、それがどのような形のニーズなのかを明らかにする。そしてそのとき、「そのニーズは自分たちの強みを発揮できるものなのか、自分たちは、満足してもらえるようなサービスを開発できるか」を考えなければならない。
非営利組織の経営―原理と実践

非営利組織の経営―原理と実践