Trans

NPOやソーシャルビジネスの創業・経営・マネジメント

Local Forces for Good

Forces for Goodは大規模なNPOをケーススタディとしたが、それを小さくても変化を起こせるNPOに適応した結果、いくつか導き出せた教訓。

1.リーダーシップを組織内のトップマネジメントだけではなく、ほかの組織やボランティアに求めていること
2.エバンジェリストを喚起するために、強い体験をボランティアやサポーターにしてもらう
3.ネットワークを強固にすること
4.アドボカシーをすること(金銭的、時間的な面で小さなNPOがやることは難しいが)
5.ソーシャルエンタープライズのように市場からお金を得られるようにする
6.適応力

ssir.org

New Literature Review for Funders on Scaling Impact

*Introduction
Social Impact ExchangeはGPN、Duke universityの元で設立。ソーシャルインパクトを拡大するための方法論を共有するマーケットプレイスの設立が目的。
このドキュメントは、今までのソーシャルインパクトの拡大について述べた論文をレビューするためのもの。

Evolution of a Scaling Initiative GPNがつくったスケーリングの流れ
1. Assessment: Evidence of Efficacy and Readiness to Scale
 その団体がスケールできているかどうかを判断する
 団体の過去のパフォーマンス、イニシアチブ、投資価値などを測定する
2. Business Model Development: Strategy for Scaling and Growth Business Plan 要はインパクトをスケールさせるためにどのような計画を持っているのか
 新しく支店をつくる、パートナーをつくる、アイディアを広めるなど
 ビジネスを拡大させる戦略理論はいっぱいあるが、ソーシャルチェンジは少ない
 最近はハイブリッドバリューチェーンやオープンソースの戦略などが流行り
3. Implementation and Roll-Out
 実際に実行するフレーズ、そしてお金がかかる
 スケールするためのキャパビルに必要なもの、スケールを支援するために効果的な方法はなにか、などについて多くの研究あり
4. Evaluation and Ongoing Improvements
 パフォーマンスの測定のためのツールやフレームワーク
 ただし、財団が使えるベストなものはまだない

*Summary
文献のほとんどが実務家向け
funder向けのものは約1/3。特に財団やコンサルファーム、中間支援が手伝っているプロジェクトなど。
組織そのもののスケーリングからインパクトのスケーリングに議論は移り変わってきた
地域的な複製から、複製ではないスケーリング戦略もある。
地域的な複製の戦略に比べると、複製ではないスケーリング戦略の数はまだまだ研究がなされていない
FSGのcollective impactからAshokaのハイブリッドバリューチェーンまでコラボ戦略は増えている
キャパビルから実際にインパクトを生むための投資への流れの加速(オバマのソーシャルインパクトの部局など)
インパクト投資の勃興

centers.fuqua.duke.edu

SOCIAL FRANCHISING: A GUIDE FOR FRANCHISEES

フランチャイザー側のマニュアル(権利を与える側)
 

social franchisingの定義

social franchising is the use of a commercial franchising approach to replicate and share proven organisational models for greater social impact
レプリケーションやスケーリングと同義で使われることがあるが、これは正しくない
レプリケーションやスケーリングの戦略の1つにソーシャルフランチャイズがある
スケーリング戦略には6つある
 DISSEMINATION
 PARTNERSHIP
 LICENSING
 SOCIAL FRANCHISING
 JOINT VENTURES
 WHOLLY-OWNED
 
なぜソーシャルフランチャイズが重要か
 社会的目的と財務的目的を同時に達する
 
フランチャイズするべきかどうかを判断するためのチェックリスト
10個の質問があり、1問10点。75点以上でレプリケートできる
これは正確な科学的分析ではないが、弱みを明らかにして、それを強化するために使える
要は3つの質問に要約できる
 強みはなにか、弱みはなにか、どのように改善できるか
 
フランチャイズするための重要なツール群
- A business model, with associated systems and processes, which has been codified into an operations manual*
- A legally-binding franchise agreement (see sample agreements section)
- A common brand (usually trademarked); often a centralised marketing budget
- Training and support provided from the centre (at start-up and ongoing)
- Demand (or need) for the model to be replicated elsewhere, from potential franchisees, investors or end-users
- Quality assurance system (including monitoring performance)
- Clear franchise fee structure (initial and ongoing)
- Learning culture (openness to feedback, innovation, new practice)
マニュアルの目次、構成についても紹介されている
フランチャイズ同意書の位置づけ、作り方など
フランチャイズフィーの考え方
 
ソーシャルフランチャイズと商業的なフランチャイズの違い
 目的
 誰がやるのか 個人か組織か
 ソーシャルフランチャイズは財務的な評価だけではなく、社会的目的の評価も行う
 商業的なフランチャイズはリスクが少ないということでお金を調達しやすいが、ソーシャルフランチャイズは事例が少ないため、そうではない
 もちろんそれぞれが似ていることだって多い
 
QA
フランチャイズは収益を強化してくれるか
コアビジネスから乖離しないか
通常のビジネスと切り離すべきか
フランチャイズという言葉はソーシャルビジネスのイメージを損なわないか
やりながら学ぶではダメか
投資家はフランチャイザーにもフランチャイジーにも投資するのか
知的財産をどのように守るか
初期にスケーリングに対してどのようなプレッシャーがあるか
レプリケーションは安くできるか
フランチャイジーに最も求めるべきことは
テリトリーの理想的な数はあるか
品質保証で最も効果的な方法は
 
事例
Aspire
 倒産事例。モデルが立証されていないにも関わらず、フランチャイズ化。
Fruit to Suit
 うまくいっている事例。外部資金を手に入れるためには評価基準が必要。
Greew-Works
 参入障壁の低さ。初期のサポート。
Hidden Art
 芸術家、デザイナーのビジネスサポート。フランチャイズは失敗するが、ほかのアライアンス形式で出戻り中
School for Social Entrepreneurs
 助成金の獲得がうまくいっている
Sunderland Home Crae
 比較的うまくいっている
 

The Open Book of Social Innovation

明確なソーシャルイノベーションの定義は書かれていないようだ
 
以下、主にスケーリングの項目だけを読んだので、そのメモ。
 
イノベーションの拡散には供給と需要が必要
 供給 そのイノベーションがきちんと成果を上げること
 需要 進んでお金を支払うこと
 
供給
 有用性や金銭的価値を証明するための研究投資が必要
需要
 アドボカシー、認知向上、キャンペーンなどでニーズを向上させることが必要
 
供給と需要が一定以上に達すれば、
 ブランドの構築、フランチャイズ、連盟化、オープンライセンス、オープンブランドなどの戦略を実行
 
広がるアイディアの特性
 シンプルで、モジュール式で、新たな技術を必要としないこと
 
P.101
School for Social Entrepreneursのフランチャイズモデルの事例

Creating High-Impact Nonprofits

12個の有名なSBを選んだ。
 

ポイント

greatness has more to do with how nonprofits work outside the boundaries of their organizations than with how they manage their own internal operations.
 
1. Serve and Advocate
政府、草の根運動などをどんどん巻き込む
 
2. Make Markets Work
企業を嫌うのではなく、経済活動と手を組んでいく
 
3. Inspire Evangelists
ボランティア、スタッフに大きな期待と責任を与える
 
4. Nurture Nonprofit Networks
ほかのNPOを敵ではなく、本当の仲間だと見なす
 
5. Master the Art of Adaptation
柔軟性。どんどん戦略を変えていく
 
6. Share Leadership
カリスマ性があるが、やるべきことをやるために存在する
 

社会イノベーションの拡散に関する事例研究

●要約
これまでの、研究や事例インタビューを通じた成果として、社会起業家の引き起こす社会イノベーション、および、そのスケールアウトに関して、以下の仮説があがっている。
 
1)社会起業研究は、まだ発展途上だが、その定義にもまだ幅がある。その中でも、Dees(2006)の分類による、「ソーシャルエンタープライズ学派」(Social Enterprise School)、「ソーシャルイノベーション学派」(Social Innovation School)のうち、前者は、起業家=事業を立ち上げた人と考え、社会分野の事業を立ち上げた人たち、としている。これも重要なアプローチだが、本研究では、起業家=イノベーションを起こす人とし、社会全体に広がるイノベーションを志す、後者の要素が重要だと定義した。
 
2)Bradach(2003)によれば、スケールアウト(他地域展開)のための、「Theory of Change」(変化の法則)には“重い”ものと、“軽い”ものがあり、製品やサービスの形で複製しやすいものは比較的、他地域展開がしやすい(量的供給が必要なもの)。一方、そうしたサービスを通じて、ある考え方や価値観、ものの見方の変更を迫りたいプログラムは、文化や価値観を伝える必要があり、展開のためのパッケージはやや複雑で、展開にはより丁寧な準備や条件整備が必要となる(質的向上が必要なもの)。
 
3)後者の、「重め」のTheory of Changeをもつプログラムを展開させるには、人間の行動変化をいざなうような、「デザイン」が重要な鍵となる。建築や空間設計、その他のコミュニケーションデザインによって、顧客やスタッフが自ら考え感じながら、価値観を共有していくVehicleとしての“デザイン”や右脳的や要素を取り込むことも重要となってくる。
 
 
他の地域に展開するとなると、ますます問われるのが「プログラムのどの要素が結果を出すために重要」で、「どの要素はそれほど効いていないのか」創業者のこだわりが正しい場合と、そうではない場合がある。他地域に持っていく場合、できるだけシンプルな形に落とす必要がある(注3)。
 

かかわり方のまなび方/西村佳哲

・ことと次第では、自分はこれまで立っていた位置から動くことや変わってしまうことも厭わない、という姿勢がファシリテーターにあるかどうか。
・ファシリテーションの基本はグループサイズと問い
・まずは、今日はどのあたりまで行こう、を共有し、そこへどう行こうと思うのかという流れを共有。次に自分の役割の確認。それからルールの共有。
・ルールの例:i、自分という主体で語ること
・関係者との関係づくりを疎かにしてしまわないように。いまやっていることは必然性に欠けないか。子どもにわざわざ鶏を捌く必要があるのか。
・過去に会ったことのある人や自分の経験で、ほかの人のある部分だけを見たいように見て、勝手に類型化しない。その人はそこにいる。

 

 

イギリス 繁栄のあとさき/川北稔

 ・ヘゲモニーには、農業と鉱工業の生産、商業、金融の3つの次元が区別でき、それらすべての次元で圧倒的優位を確立した状態が本当のヘゲモニー。しかも、それぞれの優位はこの順に成立し、この順に崩れていく。

・のちの中核の位置に到達する地域は、ニューイングランドや鎖国日本のように、世界システムから比較的外れた地域であることが多い。中核の資本が大量に投入されて、低開発化されることがないから。
・大英帝国は工業化の産物ではなく、大英帝国こそが産業革命の前提だったのである。イギリスは工業化によって世界を支配したのではなく、世界システムに組み込まれることで、16世紀以来の機危機を脱出し、経済成長が可能になった。
・ジェントルマンであった社会のリーダーたちが必ずしも経済合理主義ではなかったからこそ、イギリスは成功し得た。
・イギリスにはあるのは、都会の文化としてのロンドンの文化と地方の農村の文化のみ。
・生活様式を輸出できれば輸出市場は革命的に拡大する。文化発信の経済的意味がある。
・イギリスの衰退の特性は、その期間が異常に長期にあること。歴史家や専門家はすでに19世紀末からその衰退を指摘している。
イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫)

イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫)

 

 

ボクの彼氏はどこにいる?/石川大我

 ・カミングアウトとは、自分が同性愛者であることを伝え、相手との関係性を変えていく過程

・性のいろいろ
生物学的な性…インターセックス(半陰陽)
性自認…生物学的な性と性自認が食い違う人を性同一性障害であり、トランスジェンダー
性的指向…性的意識が同性か、異性か
ボクの彼氏はどこにいる? (講談社文庫)

ボクの彼氏はどこにいる? (講談社文庫)

 

 

発展する地域 衰退する地域/ジェイン・ジェイコブズ

 

都市地域

輸入置換を得意とするようになった地域は都市になる。文化、観光、政治、宗教の中心であっても都市になれるわけではない

輸入品は都市の輸出の仕事によって稼得されたものであることが重要。そのために生産の多様化とインプロビゼーションが必要だから。交付金や補助金ではダメ
 
都市の拡大の成長形態
1.おもに農村的財とほかの都市で生産されるイノベーションの産物からなる、新しい輸入品に対する都市市場の急激な拡大
2.輸入置換都市における仕事の量と職種の急激な拡大
3.従来の企業が過密化のために押し出された結果、都市の仕事が農村地帯へ大幅に移植されたこと
4.技術、とりわけ農村の生産と生産性を上昇させる技術の新しい利用方法
5.都市における資本の成長
 
供給地域
生産的都市の創造、他人のためではなく、その都市の住民と生産者のためのそのときどきに置換し、多様な生産を行うことをできなかった
いつまでも供給地域であることは、本質的に歪んだ経済状況にある、遠方の市場を少しでも失ったときに弾力性がない
 
労働者に見捨てられる地域
遠方の都市の仕事による牽引力で発生する
出稼ぎによる送金は経済を停滞から発展へとは変えない(補助金や交付金と一緒で稼得されたものではないので)
出稼ぎ者が都市で学んだ知識や経験は、経済的に不毛な地域では役立たない
 
技術と住民排除
技術によって生産性が向上し、余剰人員が発生した地域において、その場合、土地を離れないといけない人たちの暮らしは悪化する。しかし、土地に残る人の暮らしはよくなる
実質的な産出高を増大させ、同時に農村の余剰人口の発生を回避させるか
 
移植工場地域
農村における供給地域とそれほど変わりはない
台湾の場合は移植工場で学んだ人たちがその地域の自主的資本と結びつき、新たな軽工業を興した
 
都市のない地域に向けられた資本
資本輸出が大規模になるほど、長く続くほど、その都市が経済発展を拡大させるためのほかの力との不均衡を生む
 
取り残された地域
都市に商品や人材、技術を送ってきたが、その都市とのつながりが途切れ、暮らしが落ち込む
ただし、ほかの異質な文化を持つ都市と再度結びつくことで、発展できることもある
 
後進都市が互いを必要とする
ほかの後進都市との比重を大きくしないといけない。自分たちの輸入品と置換できるものとの断絶が大きすぎて、両者を結び付けられない
輸入品を置換し、輸入をシフトさせる都市が、ほかの都市で生産される新しいタイプの剤に対する重要な市場となることだ
 
都市への誤ったフィードバック
国の場合は関税を使えるが、都市の場合は?
不活性化した都市は経済的役割が小さくなり、支配的な都市がそれらを補助しないといけない。しかし、補助では稼得したものではないため、いつまでも補助は終わらない
 
衰退の取引
1.長期化した間断のない軍需生産
2.長期化した間断のない貧困地域への補助金
3.先進-後進経済間交易の重点的促進(都市から農業地域に延々と投資するなど、両者の差が大きすぎて置換が発生しない)
 
苦境
経済史のパターンが繰り返されるのであれば、慢性的に未発展の地域に対する補助金をますます増やし、国際的な先進-後進間交易を促進し、やがて大規模で長期にわたる軍需生産計画を取り入れるだろう
 
漂流
他地域のためだけではなく、地元の住民と生産者のために多様に豊かにする精算する経済は、ほかの地域と比べて、暮らし向きがよい
創造性を育くむかどうか、予期せざるものであるが
発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 (ちくま学芸文庫)

発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 (ちくま学芸文庫)

 

 

コミュニティデザインの時代/山崎亮

 ・コミュニティデザインでいい塩梅のつながりぐあいがどれくらいの強度なのかを探っている。

・人口が減少することを嘆くのではなく、それぞれのまちや流域で生活できる適正な人口規模を見据え、その人口に落ち着くまでのプロセスを美しくデザインする。
・コミュニティデザインの歴史は主に3つに分かれる。第一は、建築物などのハード整備によってコミュニティを生み出そうとするもの、1960年代から。第二は、建築物などのデザインにコミュニティの異見を反映させるもの、1980年代から。第三は、建築などのハード整備を前提とせず、地域に住む人や地域で活動する人たちが緩やかにつながる、2000年代以降。
・中山間離島地域の魅力は、まだ共同体が残っていること、日本のどの地域よりも人口減少や高齢化が進んでいること。
 
コミュニティデザインの流れ
P.88 誰と話し合うか、P.89 何を話し合うか
 
コミュニティデザインの作業
1.ヒアリング、2.ワークショップ、3.チームビルディング、4.活動支援。詳細はP.182から195
 
ポイント
・自治会や婦人会などの地縁型コミュニティと協力することもあるが、新しいテーマを掲げることでテーマ型のコミュニティを生み出し、地縁型とテーマ型の2種類のコミュニティがうまく協働する仕組みをつくることによってプロジェクトを進めることが多い。
・事例の調べ方。1.ネットで関連する事例を調べる(100事例ほど)、2.関連書籍を調べる、10事例まで絞り込む、3.詳しく知りたい事例の団体に電話でヒアリング、ここで3事例ほど、4.現地まで行って話を聴かせてもらったり、写真を撮らせてもらったり。
・プライベートモードのまま会場に来た人をどのようにソーシャルモードへと切り替えるか。
・ひとつの仕事は平均して3年くらいで区切りたい。1年目にワークショップを実施して計画づくりと組織づくり。2年目に生まれたコミュニティがそれぞれの活動を展開する。3年目に活動を継続的に続けるための仕組みを構築。コミュニティが自走し始めたと思うところまで来たら、仕事は終わり。
コミュニティデザインの時代 - 自分たちで「まち」をつくる (中公新書)

コミュニティデザインの時代 - 自分たちで「まち」をつくる (中公新書)

 

 

ヒーローを待っていても世界は変わらない/湯浅誠

 ・民間:内容は濃いが、範囲は狭い。行政:薄く広く

・1億2千人の異なる民意があり、その中には自分とは異なる意見を持つ人のほうが多いということを前提に、最善を求めつつ、同じく最悪を回避する。つまり、近くから広げつつ、遠くへと架け橋する
・調整責任と決定権限はセットである。決定権限を持つためには調整責任を負う。調整責任を委ねるのなら、決定権限を持たない
・現実には存在しない青い鳥を求めても見つからない。今ある不信感をてこに次を求めるというサイクルを対象化、相対化しない限り、橋本さんの次が出てくるだけ
・民主主義とは高尚な理念よりも、物質的な問題である。深みを持つためには、時間と空間をそのためにどれくらい確保できるのか
・時間と空間は参加の問題。時間があっても空間がなければ参加できないし、その逆もまた真
・参加の場としては、選挙、公民館で講演会、デモ、ネット空間など
・多様な人達が積極的に生かされる社会のほうが、ひとりひとりを大切にするというモラルを超えて、社会全体の生産性が上がるのでは
・アウトリーチとは、こっちに来いではなく、そっちに行くよ。自分の世界に引きこむのではなく、相手の世界に飛び込む
・誰でも支えられるよりは支える側にまわりたい。その人が支え側だと実感できるような形でその人を支えられないか。
・人と人との関係性を結び直し、イチからコミュニティをつくっていくにはどうしたらよいかというノウハウが日本には十分に蓄積されていない
ヒーローを待っていても世界は変わらない (朝日文庫)

ヒーローを待っていても世界は変わらない (朝日文庫)

 

 

カフェという場のつくり方/山納洋

 ・コミュニティカフェは、サードプレイス論から見ると、かつてまちなかにあった「くつろいだ雰囲気で話ができる場」を取り戻し、地域コミュニティの再活性化を図るための取り組みと捉えられる。

・コミュニティカフェの役割は、地域社会におけるセーフティーネットという側面が特に強調されてきた。カフェが担い得る公共性には、もっといろんな方向がある。
 イノベーションの場、文化施設
・カフェをやりたいというモチベーションは、飲食店の経営がしたい、人が集える場をつくりたいか。前者はビジネス志向、後者は文化性と公共性。
・個人経営では成立しない地域において、行政に頼ることなく、みんなでカフェをシェアする
・カフェには卒業と回帰のタイミングがある
カフェという場のつくり方: 自分らしい起業のススメ

カフェという場のつくり方: 自分らしい起業のススメ

 

 

Scaling your social venture

 ○第1章 スケーリングする準備はできているか

・セオリーオブチェンジがきちんとなっていること
・その活動の成果がなんらかの形で見える化でき、計測できたりすること(evidence of effectiveness)
・最低限capitalとcapabilityを評価すること
 それぞれの分野で欠乏していたままでスケーリングの準備をし始めると、非常にリスキー
 大部分がポジティブな答えであれば、スケーリングに進んでよい
 また、これらの答えはセオリーオブチェンジによって変わるので、次の章以降のことを考えること
 この質問項目もシートに入れておくべきかもね?
・ちゃんとお金を定期的に集めることができるビジネスモデルを持っているか
・ここまでがきちんとできていなければ、スケーリングにNoということも大事
 ソーシャルインパクトの証拠が出揃っていない
 スケーリングできるかもしれないが、あえてその地域に留まって意義ある事業をやることも大事
・スケーリングが可能だと判断すればやってみる 例 JUMP MATH


○第2章 スケーリング戦略をつくる流れ
1.自団体のcapitalを評価する
2.外的な環境の力やトレンドを評価(エコシステムマップ)
3.提携者やライバルを評価する
4.ソーシャルインパクトにどれくらいSCALERSが影響するのかを見積もる(SCALERSモデル)
 それぞれのcapabilityが高いほど、ソーシャルインパクトはなしやすい、そのため図では+になる
 SCALERSとソーシャルインパクトの関係性の強さはstarting resoursesに影響される
 だから、あるresoursesが弱い時は、それに対応するcapabilityを強化することで、ソーシャルインパクトが起こしやすくなる。しかし、resourseが強いときに、capabilityを上げようとしても成果はあがらん。これが天井効果。
5.スケーリング戦略をつくる
 主なものは、ブランチ、提携、普及
6.エコシステムの変化を促すために戦略を適用する
 このときに自分たちのエコシステムをきちんと理解した上でその変化を求める必要がある


○第10章 アセスメントシート
十分に情報を得ているマネジャーであれば答えられる
特定の課題のものにはフィットしていないので、自由に編集したり、拡張したりする

質問①
how well your organization is doing at the present time in scailing social impact
もうすでにやるべきことは全部やっていて、スケーリングするよりも、ほかの課題に取り組むべきかもしれないということもある
答えることで自団体がスケーリングする自信を与えてくれて、今後スケーリングをやっていくときのどれくらい進んだのかの基準値になるかもしれない
6つの質問のうち、平均がだいたい6以上であれば、少なくともほかの同じミッションを掲げる団体と比べてだが、この団体をスケーリングさせようとはあまりない
もし大したことがない団体と比べていたら、結果は違うかもしれないので、説明できる妥当性があるのかを試験できるのかが重要
→要はこれで得点が高ければ、スケーリングはほとんど終わっているようなものなので、やる必要はないということ

質問②
これらのスコアが高ければ高いほど、あるSCALERSの重要性が高まる
それぞれの質問がlabor-intensiveなどに関係していて、その重要性が高まるほど、staffiingが重要になるというロジック

*これはセオリーオブチェンジのことなので、第1章の1でやるのが正しい

質問③
あなたの現在のリソースの状況を評価する
過去のことではなく、現在のことを考えさせる
それぞれのカテゴリで平均6以上であれば、団体はそのカテゴリにおいては十分持っているといえるし、すぐ近い将来に能力に対応するものを構築することを強調する必要はないかもしれない
それぞれのcapitalのスコアが高ければ、それに対応するcapabilityを構築する重要性を減らせるかもしれない
 a high score on human capital may reduce the importance of building the staffing capability

質問④
スケールするときに必要なアセットを築けるようなプロセスや手順を作り出す能力をどのように感じているのかを調べる
ある分野で平均3以下であれば、そのcapabilityが弱いということ。

*3~4つ目に関しては第2章の1あたりでやるのがよいのかも


@@@
基本的な考え方
asset = resource = capital
competece = capability
団体が持つアセットを作るための力がコンピテンシーであって、それを磨くことでアセットを積んでいく

Scaling Your Social Venture: Becoming an Impact Entrepreneur (Social Entrepreneurship Series)

Scaling Your Social Venture: Becoming an Impact Entrepreneur (Social Entrepreneurship Series)

 

 

未来を発明するためにいまできること/ティナ・シーリグ

 ・質問というのはすべてフレームであり、問いの仕方を変えることで答えの幅も変わる

・リフレーミングのためには、相手の立場に立ってみること、「なぜ」で始まる質問をしてみる
・斬新なアイディアを思いつくには、自分の知識や持っているものを再編し、並べ替えられるようにする
・普段とは違う世界にふれること、既存のアイディアを積み上げること、ありえない場所にヒントを探す
・ブレインストーミングの手引き
・クリエイティブな空間の効果は、クリエイティブな仕事を生むだけではなく、そうした環境で働きたい人を惹きつける
・クリエイティブな成果を上げるためには、時間という制約が重要な役割を果たす
・ルールや報酬を変えることでも創造性を高められる
・よいチームには適度な遊び心があり、ポジティブなフィードバックを得られる。
・実験を奨励し、結果を評価する仕組みを作る。できるだけ早く人前で披露し、すぐにフィードバックを得られるようにする
・すべてのピースが揃うのを待つのではなく、予期せぬ事態に対応し、手に入れられる資源を活用して価値を生み出す
未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II

未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II

 

 

社会起業家になりたいと思ったら読む本/デービッド・ボースティン

 ・社会起業3.0の焦点は、年齢層を問わずより多くの人々にチェンジメーカーの発想と行動パターンを身につけてもらい、チームあるいはチームの集合体の中で力を合わせて発揮できるようにするための土台作り。アショカは組織のビジョンを社会企業という分野を生み出すことから、誰もがチェンジメーカーになれるに改めた。

・社会起業関連の学術誌は、スタンフォード大学、MIT、オックスフォード大学のアレックス・ニコルズ氏の3つのみ
・規模そのものを拡大するのではなく、どうすれば直接のつながりがないところへも変化を及ぼすのかを考える
・活動家は企業に外部から変革の必要性を求めるが、社会起業家は内部に働きかけて何をするべきなのかを示す。
 
社会起業家の3つの能力
1.疑問を持てる力
2.前提を疑う力
3.粘り強く取り組む力
 
政府がやるべきこと
・レベル0の場づくり 挑戦してもよいという環境づくり
 例 Future Center、HUB、Neighborhood Matching Fund
・スケールアウトを支援すること、各地域にある優れた中間支援を選び出し、政府からの資金援助を呼び水に、民間からのマッチングファンドをやってもらう
 例 Social Innovation Fund
社会起業家になりたいと思ったら読む本 未来に何ができるのか、いまなぜ必要なのか

社会起業家になりたいと思ったら読む本 未来に何ができるのか、いまなぜ必要なのか

  • 作者: デービッド・ボーンステイン,スーザン・デイヴィス,井上英之,有賀裕子,井上英之監訳
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2012/03/09
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未来をつくる企業内イノベーターたち/服部篤子

 BOPビジネスの展開方法

・現地のグループやリーダーに研修を行い、また資金的にはマイクロファイナンスを用いて、商品販売の担い手になってもらう
・販売する商品を小分けにして量を減らすことで、貧しい人たちが買える価格にする
・世銀をはじめとする官のパートナシップによって、経済状態の不安定な現地の消費者からの収益をあてにしなくても、コストを確保できるビジネスモデルにする
 
ソーシャルイノベーションのモデル
・社会起業家自身が取り組む
・大規模な営利組織の中で、社会起業家精神を持ったソーシャル・イントラプレナーが担い手となる
・社会起業家とビジネスセクターの連携(連携、イントラプレナーが主導、中間支援が間に入るパターン)
 
ソーシャルイントラプレナー
・日頃から社会起業家やNPOの会合に出向くようなひと、ネットワークを有する
・自分の取り組んでいる仕事を、会社のCSRに位置づけてもらう
・異質な人材を集めて、まず部署を超えたコミュニティをつくる
 
不確実性のマネジメント
・異質な人材を集めることで何かを生み出そうとする
・経済的なリターンよりも、戦略的リターンを得ることを目的とする
・事業を進めるにあたって、社内で通常行われるルールと異なる、ルールを適用する
 
その他
・社会起業のゴールは、その事業をコモンセンスにすること
未来をつくる企業内イノベーターたち  企業の中から社会を変えるソーシャル・イントラプレナーの仕事術 (KINDAI E&S BOOK)
 

 

日本の田舎は宝の山/曽根原久司

 ・田舎では組に入っていないと、地元の人々の関係性が強固にならない。

・空いた農地をえがおが借りて、企業に農地での作業に参加してもらう。人材研修も兼ねる。収穫した農産物はすべて企業が買い上げ、原材料として使う。1つの農地を〇〇企業ファームと名付ける。安定した収益がえがおに入る。
 
○農村での起業のやり方
1.農村資源の把握
2.農村資源の特徴付け(数値化、マクロとミクロの両面から押さえる、多様な資源の価値を考える)
3.農村資源の価値の分類(SWOTを使用)
4.シーズとニーズを組み合わせる。農村資源×都会ニーズ
 4P+2P(person×2)を使用 Pは顧客と事業を行う主体(連携も含め)
 
感想
曽根原さんが都会のネットワークを持ちながら、現場で住んで、そこを開拓し、都会とつないだのが勝因か。また、曽根原さんの経営コンサルのノウハウが非常に生きている。ちゃんと商売することも大事にしている。
日本の田舎は宝の山―農村起業のすすめ

日本の田舎は宝の山―農村起業のすすめ

  • 作者: 曽根原久司
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2011/10/15
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辺境から世界を変える/加藤徹生

 ソーシャルアントレプレナーの役割

1.政府は単独では解決できない多くの社会的課題を、当事者に近い場所から解決する、それを大きく展開して広げようと発想する
2.通常の企業の行動原理では、とても始められないようなことをやる
3.エンパワーメント
社会問題は社会システムの中で再生産される。だから、社会起業家はシステムの変革を志向しないといけない。
 
途上国のソーシャルビジネス
・辺境の地に流通網が整うことが貧困にあえぐ人たちに大きなインパクトを与える。
 →僻地において当たり前の品質のものが普通の値段で買えるようになる
・最貧国と呼ばれる国があり、その中には最貧層がいる。これらの人々は1日1ドル以下での生活に追い込まれている。
・適正技術:ユーザへのインパクトを重視して技術を再評価する。先進技術は圧倒的な強さがあるが、電気や技術者など前提条件とする要因が多く、途上国ではそのまま使えない。
・多くのNGOが設備や技術だけを残して去っていくのに対して、地元の人達が組織の運営から設備の管理方法までを丁寧に指導する。
・途上国では、業界の断絶が起こっている。業界を構成するプレーヤーがおらず、それゆえに非効率の影響をその業界に関わる人達が被ってしまう。
・途上国ではなにもかもが揃っていないため、最先端技術を受け入れやすい。
・貧困には2つしか原因がない。資本を有効に活用できず生産性が低い。適切な技術や就業機会が与えられず、労働力が余剰したままで終わる。
 
業界のデザイン
1.スケールアウト型の展開
2.情報技術を武器に業界の構造を逆転させる
3.アライアンス
4.技術そのものの革新
辺境から世界を変える ――ソーシャルビジネスが生み出す「村の起業家」

辺境から世界を変える ――ソーシャルビジネスが生み出す「村の起業家」

 

 

ソーシャル・ビジネス/大室悦賀

 企業側からのソーシャルビジネスを記した本。企業の事例を索引がわりにメモする。

 四国・九州アイランドリーグ
 WE21ジャパン リサイクル
 みずほスタイル 農によるアグリコミュニティビジネス
 紙屋古書店 インターネットで古書を売買、島根県
 山梨日立建機株式会社 地雷撤去
 兵左衛門 折れたバットの資源循環
 帝人ファイバー エコサークル
 サラダコスモ ギアリンクス 有機栽培のもやしなど
 
ソーシャル・ビジネス―地域の課題をビジネスで解決する

ソーシャル・ビジネス―地域の課題をビジネスで解決する

 

 

市民のマネジメント/加藤哲夫

 

マネジメントのフロー
1.活動の目的や方向性をみんなで確認する
2.実現のために必要な事業、活動のアイディアを考える
3.実現のための計画を考える
4.そのために必要な組織の形を決める
5.特に経営に責任を持つ人を決定する
6.活動を進めるためのみんなで決めるチカラをつける
7.活動のための資源を調達するチカラをつける
8.活動を広く社会に伝えるチカラをつける
9.ふりかえるチカラをつける
 
商品とは
1.名前がある
2.値段が付いている
3.標準化、規格化されている
4.継続的に提供できる
 
企業との連携のネック
1.NPOの社会的価値や機能に対する理解がまだ伝わっていない
2.どのNPOを信用したらいいのか、NPOの信用保証が不明確
3.企業側のコストに対する効果が見えないので、コストをかけられない
4.提供先からのフィードバックが少ない
 
アドボカシーとは、何らかの政策の実行または修正を求めて、行政府(議会を含む)に働きかけて、その政策の実現や修正を勝ち取ること
 
P.172 制度の射程距離
 
P.176 社会的課題の私化、潜在化、複雑化、重層化
 
多くの市民に、社会はこうすれば変えられるということそのために必要な方法を伝え、実際にやって見せることで社会を変える展望と確信を与えた。市民には課題を解決する力があるということを信じている。
市民のマネジメント―市民の仕事術〈2〉 (仙台文庫)

市民のマネジメント―市民の仕事術〈2〉 (仙台文庫)

 

 

市民のネットワーキング/加藤哲夫

 

・ワクワクはよく伝わるが、ネバナラヌは伝わりにくい。
・ネットワーキングとは異質なるものに出会い、学ぶ方法。方法は動くことと、場。情報の量は移動距離に比例する。広場は無目的なものがよい。
・ボランティアとは、ボランタリーな意志の発露によって役割役目から外れること
・チラシは想いを伝えるのではなく、行動をリクエストする。
・行政も市民組織も自分たちの仕事を単なる公共サービスの提供ではなく、地域におけるソリューションの構築と捉える
・互いを必要と思い、相手から学び合い、助けあう土壌を耕さない限り、無関心なまま孤立していく団体が力量形成することは難しい。
市民のネットワーキング―市民の仕事術〈1〉 (仙台文庫)

市民のネットワーキング―市民の仕事術〈1〉 (仙台文庫)

 

 

ソーシャルビジネス革命/ムハマド・ユヌス

 

ソーシャルビジネスとは

・目的は、ビジネスの手法を用いて社会問題を解決する

・種類は2つ。社会問題の解決に専念する「損失なし、配当なし」の会社で、オーナーはすべてビジネスの拡大や改善に最投資する。
 貧しい人々が所有する営利会社。直接所有もあれば、特定の社会的目標に専念する信託機関を通じて所有する。
・投資家は一定期間後に投資の元本のみを回収する。
・寄付に頼るのは、組織の持続可能な運営方法とはいえない。ソーシャルビジネスと慈善団体がそれぞれ人々の不幸をどう、どの程度まで緩和するのかを知らないといけない。ただ、私たちのほとんどは生まれつき持っている才能を引き出すことが大事だ。
 
ソーシャルビジネスが投資家に配当を渡さない理由
1.倫理的な理由。貧乏人を相手に商売するのは非道徳
2.圧力にさらされると、利益は必ずほかの目標より優先される
3.制度的な理由。従来の企業とは異なるということを定義する必要性
 
起業の教訓
・柔軟に考えること、ただし根本的な目標を見失わないこと
・相手の文化を身を投じること
・できるだけ協力者の助けを借りること
・市場に応じた機会を活用すること
・思い込みを疑うこと
まず機能するモデルを築き上げ、検証や改良を行い、状況の変化に応じて見直す。モデルの有効性が明らかになったら、サービスの提供地域を広げていく。
 
ソーシャルビジネスを始めるために
・解決するべき社会問題を選び出し、ビジネスの力で解決する方法を探す
・まずニーズを見つけ出し、自分の才能や能力と照らし合わせる。何を変えたいのかがわかったら、その根本的な課題を探る。
・自分が有する技術、能力、予算などをなるべく活かして、今いるところから始めよう。
・ニーズを明らかにする際は、やたらに複雑化させないこと。さまざまな研究を持ちだしてははならない。
・目標を明確にする。その目標の担い手となる商品やサービスを探る。「五人の貧しい人になら、仕事を与えられるのではないか」
・今までの事例を研究し、成功例と失敗例を調べよう。サービスの受益者と時間を過ごし、関心やニーズを引き出そう。
・ビジネスモデルがうかんだら、次は検証だ。「小さなパイロットプロジェクトを実施するにはどうすればよいだろう」
・小さな計画からすぐに実行する。小さな基本部品をいくつも設計し、それらを組み合わせる。
 
ソーシャルビジネスの視点
・生産性や市場アクセスを改善する
・雇用を創出する
・消費者を支援する
・起業家精神を引き出す
・生活に安定をもたらす
・インフラを普及させる
・富裕層のテクノロジーを貧しい人々に適応させる
・技術的な解決策を通じて持続可能性や環境を向上させる
 
パートナー会社とともに
・ソーシャルビジネスを正確に理解してもらうこと
・ビジネスコンセプトを協同で議論する。
・このあたりはゆっくりと前に進むこと
・できるだけ多くの予備情報を集めるべきだが、いったん集め終わったら、思い切ってひとつかふたつを実験するべき。
 
事業計画のポイント
商品サービス、その提供方法、対象顧客、顧客数、顧客の購入時の判断基準、顧客が支払える金額、競合相手、商品のマーケティング、開始に必要な初期投資額、必要経費の月額、成長に伴う経費の変動、設立から1か月間で期待できる現実的な売上高、この数字に基づき損益分岐点を超える時期、設立資金の返済期間
ソーシャルビジネスで加わるポイント
社会的目標、社会的利益、ビジネスで恩恵を受ける人達がビジネスの計画や開発にどう参加するか、成果の測定方法、半年後(1年・3年後に)実現する社会的目標、成功した場合の普及・拡大方法、商品に付加できるそのほかの社会的利益
 
途上国展開の原則
命にかかわる商品(金融や医療など)を先進国の裕福な人々と同じ品質で発展途上国の貧しい人々に届けるにはどうすればよいか
 
大企業の場合
・早めに仲間を何人か集めること
・周辺事業ではなく、中核事業を発想の源にする
ソーシャル・ビジネス革命―世界の課題を解決する新たな経済システム

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  • 作者: ムハマドユヌス,岡田昌治,Muhammad Yunus,千葉敏生
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2010/12/22
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