ソーシャル・ビジネス/大室悦賀
企業側からのソーシャルビジネスを記した本。企業の事例を索引がわりにメモする。
四国・九州アイランドリーグ
WE21ジャパン リサイクル
みずほスタイル 農によるアグリコミュニティビジネス
紙屋古書店 インターネットで古書を売買、島根県
山梨日立建機株式会社 地雷撤去
兵左衛門 折れたバットの資源循環
帝人ファイバー エコサークル
サラダコスモ ギアリンクス 有機栽培のもやしなど
辺境から世界を変える/加藤徹生
ソーシャルアントレプレナーの役割
1.政府は単独では解決できない多くの社会的課題を、当事者に近い場所から解決する、それを大きく展開して広げようと発想する
2.通常の企業の行動原理では、とても始められないようなことをやる
3.エンパワーメント
社会問題は社会システムの中で再生産される。だから、社会起業家はシステムの変革を志向しないといけない。
途上国のソーシャルビジネス
・辺境の地に流通網が整うことが貧困にあえぐ人たちに大きなインパクトを与える。
→僻地において当たり前の品質のものが普通の値段で買えるようになる
・最貧国と呼ばれる国があり、その中には最貧層がいる。これらの人々は1日1ドル以下での生活に追い込まれている。
・適正技術:ユーザへのインパクトを重視して技術を再評価する。先進技術は圧倒的な強さがあるが、電気や技術者など前提条件とする要因が多く、途上国ではそのまま使えない。
・多くのNGOが設備や技術だけを残して去っていくのに対して、地元の人達が組織の運営から設備の管理方法までを丁寧に指導する。
・途上国では、業界の断絶が起こっている。業界を構成するプレーヤーがおらず、それゆえに非効率の影響をその業界に関わる人達が被ってしまう。
・途上国ではなにもかもが揃っていないため、最先端技術を受け入れやすい。
・貧困には2つしか原因がない。資本を有効に活用できず生産性が低い。適切な技術や就業機会が与えられず、労働力が余剰したままで終わる。
業界のデザイン
1.スケールアウト型の展開
2.情報技術を武器に業界の構造を逆転させる
3.アライアンス
4.技術そのものの革新
辺境から世界を変える ――ソーシャルビジネスが生み出す「村の起業家」
- 作者: 加藤徹生,井上英之
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2011/07/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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日本の田舎は宝の山/曽根原久司
・田舎では組に入っていないと、地元の人々の関係性が強固にならない。
・空いた農地をえがおが借りて、企業に農地での作業に参加してもらう。人材研修も兼ねる。収穫した農産物はすべて企業が買い上げ、原材料として使う。1つの農地を〇〇企業ファームと名付ける。安定した収益がえがおに入る。
○農村での起業のやり方
1.農村資源の把握
2.農村資源の特徴付け(数値化、マクロとミクロの両面から押さえる、多様な資源の価値を考える)
3.農村資源の価値の分類(SWOTを使用)
4.シーズとニーズを組み合わせる。農村資源×都会ニーズ
4P+2P(person×2)を使用 Pは顧客と事業を行う主体(連携も含め)
感想
曽根原さんが都会のネットワークを持ちながら、現場で住んで、そこを開拓し、都会とつないだのが勝因か。また、曽根原さんの経営コンサルのノウハウが非常に生きている。ちゃんと商売することも大事にしている。